世間より一足早く三連休ということになったので、近場へ出かけることにした。夏の疲れのあと、週末なしの仕事が3週連続して、ちょっと疲れがたまっているのもある。
1泊のつもりなので草津は少し遠い。箱根、外房、三浦半島あたりで探して、結局温泉の魅力には勝てず箱根になった。後で考えると那須塩原方面もあったかもしれない。今度検討してみる。
キャンプ場はいつもなら芦ノ湖なのだが、新規開拓もしてみたかったので、湯本駅のすぐ近くにした。山の斜面に作られた一風変わったサイトだ。普通、キャンプ場というと広場か林間かいずれにせよ平らで広い場所だが、ここは急斜面に切り開いた猫の額のような区画が点在している。そのため隠れ家感が出ていて却ってよい。
今回のツーリングはあまり特筆するようなこともないのだが、このキャンプ場はめっけものだった。安いし虫も少なく、斜面の林の中なので周りを気にせず落ち着ける。
Webで予約して薪台もつけておく。今回はサイトに腰を据えて肉など炙って食って温泉につかって寝るだけのつもりなのだ。東京のスーパーでちょっと奮発してステーキ肉など買い込んでおいた。
高速はちょっとハプニングがあった。東名から小田原厚木道路に乗り換えるところで、間違えて行き過ぎてしまった。標識は「出口」とでかでかと書いてあるので、違うのだろうと思って通過してしまったのだ。以前は間違えなかったのだが、忘れていた。
仕方なく秦野中井で降りるのだが、インターチェンジの職員さんに聞くと、同様に間違える人が多く、戻ることもできるようになっているらしい。ただ、ここで出て5分も行けば小田原厚木道路に途中から乗れるそうなので、そちらで行く。
これが割とよかった。途中通った街並みは、明るく快適そうな地方都市の風情が感じられた。大きめの庭付き戸建て住宅が思い思いに建っている中にファミレスなどがあったりして、よい雰囲気だ。緑も多く空も広い。東京付近のミニ開発3階建て狭小住宅が詰め込まれた町とは全然違うゆったりした風景。
それにしても、箱根は近い。東京から2時間もかからずに小田原に到着。駅前で少し時間をつぶしてみる。駅には二宮金次郎の像があって、小田原出身だと知る。駅前のこじんまりして活気があるスケール感がちょうどよい。城とは少し離れていて、きっと複数の核の一つなのだろう。
ぼんやりしているうちにあっという間にチェックインの11時が近くなり出発。10分ほどで箱根湯本駅。そこから山の斜面を少し上ったところにキャンプ場がある。
到着してスマホを見るとメールが来ていて、今日はチェックイン14時からにしたから、早く来た人は勝手にやっててねの由。てきとうなのがとてもいい。
勝手に好きな区画を選んで設営。今日はまだ私一人だけのようだ。湯本駅へ降りて昼食。バイクを止められるところが少なく、駐車場を使えた町中華で済ます。小田原から来たという中学生のグループなどがいて家庭的で和む。こういう空気に触れると、東京という場所が如何に個が孤立したぎすぎすした空間かはっきりわかる。普段は全く意識しないのだが。。
サイトへ戻ると管理人の若い人がゲストハウスの掃除をしていたので、チェックインする。薪を買って薪割り機というものの使い方を教わる。これがなかなか面白かった。三角に尖ったところに木口を当て、もう一方を梃子の原理でぐいぐい押すのだが、乾いた薪はちょっと押しただけでパキンと音を立てて簡単に綺麗に割れる。一方、生乾きのものはなかなかたいへんだ。割れるというより徐々に裂ける。
薪をサイトに運び上げて、レンタルの薪台に乗せて火を起こす。以前はこだわって新聞紙と割り箸だけで火をつけていたのだが、いまはもう面倒なので着火剤を使う。楽だ。
薪台だけだと焼き網を乗せられないので石を拾ってきて支柱を作り網を載せる。買ってあった肉を乗せて炙れば本日早めのディナーの出来上がり。和牛のヒレというあってはならない贅沢品はさすがに旨い。炭火なので生に見えて実は中までよく火が通っているのだ。フランクフルトは串に刺してこれも炙って食べる。今日はもうこれで何もいうことはない。あとは適当にリンゴを剥いたりして過ごす。日が暮れると息が白くなるが、焚火のおかげでちっとも寒くないわ。
夜も更けて薪を全部使い終わって、あとは寝るだけ。3シーズン用のシュラフにインフレーターマットで温かく快適。なんだか若いころに比べてえらく贅沢になった。こんな快適でいいのだろうか。