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2018.10.14

「ルイスと不思議の時計」

ハロウィン前にちょうどいい、軽めのデートムービー、くらいでしょうか。男の子かわいかったねー、とか、女の子は中国系かなアフリカ系かな、とか、そういう話題を振ってくれて、初めて彼女と映画を見に行って会話が弾むという感じの作品です。

お話の加速感や意外感は全くありません。ほぼどこかで見たようなシーンがまったりと続きます。

一人で見に行くわたくしとしては、やはりケイト・ブランシェット様がお澄まし美人のお姉さまということで文句ありません。今回はいつもよりちょっと色っぽく仕上げてきている感じ。

ところで、女性のおひとり様は、この映画に何を見に行くのか、だれかに聞いてみたい気はします。

まそんなところですかね。

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2018.10.13

「運命は踊る」

時系列を前後させることで、ある感情を際立たせようとしたと感じられる。脚本技術に優れた作品という印象。

その感情とは「後悔」と、もうひとつ。

確かに、運命の綾も描かれてはいるが、それよりも、この自信に満ちた成功者である壮年の男の、内心の後悔が、強く出ている作品に思える。

家宝の聖書をアダルト雑誌と交換したこと。
自分が踏むはずだった地雷を別の者が踏んだこと。

この男の人生の節目のエピソードが、揃って「後悔」を指している。そして次なる最大の後悔が、運命の綾と共に訪れる。

今度のものは最愛の息子の命と引き換えだ。なぜその引き金を引いてしまうのか。押し寄せる後悔の念と同時に、自覚していなかった深い愛情が呼び覚まされる。

不思議なことだ。対象が元気でいるうちはさほど感じなかった愛情が、その者が帰らぬ人となったことで、大きく深く感じられる。

豪邸を引き払って移り住んだ質素な家で、息子の命日に、妻と共に嘆き、笑い、娘を送り出し、そして互いを抱きしめあう、その日常の時間の中に、亡くなった息子への深い愛情が表現されている。

はじめは少し際物かと思いましたが、最後のフェーズでとても深い作品になりました。

【追記】
大筋の流れはそんなところですが、息子の軍隊勤務の様子は、父親側の描写とはっきり変えて、シュールな感じになっています。イスラエルという国の状況に対する風刺でしょうか。凝った構成です。

さらには、主人公の後悔の念を通して、若者の未来を犠牲にしてでも押し通そうとする原理主義、我そのものを、作り手は描こうとした、といったら穿ち過ぎでしょうか。

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2018.10.07

「日日是好日」

樹木希林さん出演の最後の作品ということで見に行った。
俳優さんがというより、映画作品としてなかなかいい味わいだった。

「日本的」とは何かということを、ときどき考えるけど、この映画は比較的よくそれを表している気がする。

高邁な理想、大きな物語、進取の気性、そういう人を鼓舞する考え方とは異なるベクトルを持つもの。天よりも地。平穏な日常こそが実は大切であるという感覚。その芯になっているのが親子のつながり。
そんなところだろうか。

「頭で考えるのではなく手が自然に動く」ようになるまで続けて、その先に、研ぎ澄まされた感覚や、積み重ねられ受け継がれてきた知恵に気付くことに喜びを感じる心のありよう。そういうものが、作品を通じてよく表れている。

もちろん、頭で考えるといろいろ批判はできるのだけれど、とりあえずこれはこれでよしとしたい。

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2018.10.06

「イコライザー2」

無敵の仕置き人が、外道に堕ちた昔の仲間を誅殺。
という、まことにありがちなお話。

19秒で小悪人を瞬殺する導入部などは胸がすくようなところがあるのだが、相手が強敵になって長びくと逆に胸が悪くなるところがあって、たいへん微妙な仕上がり。

いかに悪を裁くからといっても、主人公が振るっているのは紛れもなく容赦ない暴力なので、そこが目についてしまうとうまくない。ピアが出口調査に来ていたから注目作なのだろうけど、何点とは答えずに素通りしました。たぶん50点くらいかなあ。

最強の敵が案外阿呆なのも大きなマイナス。先日台風の暴風雨を直に体験している身としては、あんなハリケーンの中でまともな作戦行動がとれるわけないとわかっているから、最後の戦闘シーンはかなり白ける。あんな吹き曝しの塔の上では、まともに銃身を固定することはおろか、呼吸さえ困難なはず。

さらに、個々のエピソードが、主人公の正義を補強しようとしているのはわかるけど、メインストリームとあまり関係がないので、ともすると言い訳めいた感じになりやすくて、これも微妙。

ちょっと残念な出来栄えでした。

してみると、前作はクロエ・モレッツのおかげで感情移入がうまくいったということだったのかも。

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2018.09.30

「クワイエット・プレイス」

音を立てちゃいけないっていうのはすごい緊張を作る。

この映画はそれをうまく使って、観客に1時間半たっぷり、強い緊張を強いたあと、最後にどん底から逆転の快感を与えてくれる、そういう作品。

実は、反撃の方法は、まあ割とすぐに思いつく。実際、そういう手法で、辺りにいる3匹のうち1匹を斃すわけだけど、まあお約束。

その程度で倒せるのなら、人類ここまで追い詰められないはずだよなあ、というのは、まあ置いといて。

そこまでにはいろいろな犠牲があって、ドラマ要素もほどよく織り込んで。

最後の最後に反撃の方法に女達が気付いた時の、

「ふっ。マイ・ターンだわね」

という瞬間を最大限味わうように出来ている。
エミリー・ブラントさん、こういう希望と昏い欲望に満ちた残虐な笑みにうってつけ。

地球規模の復讐と殺戮がこれから始まるんだなあ、ええぞー
というところでジ・エンド。楽しませていただきました。

だから普段から女には優しくしとかないとね。
そんで、言論封殺は強烈にしっぺ返しを食うよとね。
違うかなあ。

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2018.09.22

「若おかみは小学生!」

梶尾真治さんがいい!と言っていたので、見てみました。
https://twitter.com/kajioshinji3223/status/1043030064407896065

んで、言うけど、いい!

原作は児童文学だそうなので、斜に構えたり大人ぶった目線から批判的に見るのは簡単なんだけど、肯定的に見るととてもいい映画だし、我々日本人の本源に関わるところが、ひょっとすると見えると思うんよね。

文化はきちんと再生産されてると知って満足しました。

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2018.09.21

「愛しのアイリーン」

新井英樹の漫画が原作だそう。読んだことはないが、きっと暑苦しいパワーのある作品なんだろう。

映画の方も、そういうパワーは十分発揮されていて、剥き出しで押し寄せてくる。愛?何じゃそれは。という感じで。

気取ったところがない、というのは普通は称賛の言葉のはずだが、ここでは何というか、のっぴきならない、という感じになる。つまり、それだけ普段は無意識に目を逸らしている真実に近い、ということなんだろう。私には田舎というものがないから、地方の農村の現状がどう変化してきているのかはわからないが。

常夏の国の天然元気な娘が、厳しい冬を集団の規律で乗り越えてきた四季と陰影のある国へ金のつながりでやってきた末の、なんとも言いようのない苦い結末。

少し硬く言うと、異なる民族や部族が混交していく取っ掛かりと葛藤と見ることもできる。原作ではそのようなエピローグになっているそうだ。

褒められないが、ある種、真実に肉薄している強烈な作品。

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2018.09.16

「ザ・プレデター」

最初、軽いノリがかっこいいなと思っていると、その裏にある殺伐がちらちらと顔を出してくる。男だけじゃなく女も酷い。サクっと殺す。

確かシリーズ最初の作品は、特殊部隊が敵国に潜入して人質を救出するという真っ当な動機の任務に就いていたが、本作では優秀なはみ出し者達が脱走して、リーダーの子供を守るためプレデターと対峙するという流れ。時代ですかね。

時代といえば、主人公たちのキーファクターも、昔のような結束力とパワーではなく、スピードとトリック、隠密性、爆発力がキーファクターだ。

そういうノリなので、昔のように、人を殺す前に長々と葛藤を語ったりはしない。サックリいきます。
なんと気持ちのいい男たちだ、いやそうじゃない。

昔よりいいのは、人間にもずいぶん勝ち目が出てきてるところか。恐怖感はあるけれど悲壮感はない。負けるとわかっている闘いではない。それがまあ軽さにつながっているところはある。

どうもこのプロットだと、延々と続きそうだけれど、いいんじゃないでしょかね。ジュラシックワールドといい、地球を舞台に末永く戦ってください。

俳優でいいなと思ったのは子役。前半の弱々しい感じと、終わりの方の逞しさがでてきた感じをはっきり演じ分けている。
ジェイコブ・トレンブレイ君。「ルーム」のときのあの子だ。なるほどね。カナダの俳優さんだそうだけど、ハリウッドは懐が深いですな。

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2018.09.08

「クリミナル・タウン」

映画の煽り文句を聞くと、どんなすごいミステリなのかと思う。原作はどうなのかは知らない。

でまあ、煽りと、それにクロエ・モレッツだしなということで行ってみたら、なーんだ、またクロエお得意の青春ものか。というね。

裏切られましたね。クロエだから許せますけどね。もう既に3回もクロクロ書いてるわけで。

この人は”こび”とか”しな”をつくるのが異様に上手いですな。もうこっぱずかしいを通り越して、催眠術掛けられます。抵抗は無駄だ、みたいな。

それでまだ21歳だし、高校生なんてちょろいもんよという感じで難なく演じていて。

キック・アスは見てないけど、ああいうスレた鉄火場な感じよりも、本作のような育ちのいいスマートでキュートな少し小悪魔だけど根は家族思いの優しい女の子、という絵に描いたような主人公像が板についてる。ふわふわの毛糸のスウェーター着てソフトフォーカスでね。

あーもう映画とかどうでもいいですわ。

そういう作品だったのよ。
住んでる世界が違うのね。

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2018.09.01

「アントマン&ワスプ」

期待通りの面白さ。
お話を盛り立てる役者が揃っているのが大きい。

マーベル・シネマティック・ユニバースは、これまではマッチョで苦悩するヒーローものの色合いばかりだったけど、さすがに飽きがきているところへ、ホームドラマ的なこの作品の投入はほんとにタイムリーです。

ワタクシ的には、アクションにドラマを付け足したようなのより、ドラマの色どりとしてアクションもある方が好きだけど、本作はそのど真ん中です。

それでいて、アクションも独特の面白さとスピード感があって、そっちでもすごいのだから言うことなし。

大満足でありました。

んで、すっかりお約束になったボーナス映像ですが・・
なんとそういうことでインフィニティウォーとつながるんですか。
これは見ておいてよかったー。

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