カテゴリー「映画・テレビ」の1000件の記事

2021.04.25

「SNS-少女たちの10日間-」

3回目の緊急事態宣言とかで、大手のシネコンなどは今日からしばらくお休み。早く元通りになってほしいです。

本作は、まあ、キワモノですが。。
世の中には変な態の人が一定数はいるんですねえ。

映画は問題提起で作られているのでしょうけれど、現地の司直が実際に動き出したという話なら、囮捜査にもなるのでしょう。
見せしめ効果を作れば、それなりに抑制できそうな気はします。

それにしても、囮役の女優さんたち、確かに若くて綺麗なんですけど、これで12歳と言えるなら東洋人女性の半数くらいはローティーンで通ってしまいそう。撮影に慣れてくると、誘うようなそぶりも堂に入ってきて、罪作りです。引っ掛かった男に送り付けるヌード写真は合成だったり、手法としては少しやり過ぎのきらいもあります。

スタジオに作られた部屋は、とっても広い。裕福な家庭の演出なんでしょうけれど、部屋を横切るのに5歩くらい歩いてました。うらやましいです。

取り立てて見るべきところはないのですが、SNSの利用、気を付けたいですね。

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2021.04.20

「ヴァイキング 〜海の覇者たち〜」終幕まで

シーズン6まで、長かった。。。2013年から2020年までの足かけ8年全89話。とうとう見終わりました。

ラグナルはシーズン4で退場して、あとは彼の息子たちのお話になるのですが、ラグナルの少し神掛かった言動と異なり、あまりにも俗な権力闘争の連続で、少しげんなりします。

それと同時並行して、キリスト教と北欧土着の信仰とのせめぎ合いも描かれていきます。日本で言えば、さしずめ仇討ち禁止令をめぐる葛藤のようなものでしょうか。

ラグナルと肩を並べて世界に乗り出していった人々が、年を経るにつれて、自分の神々の荒々しさに少し疎ましさを感じ始めるあたりが、後半の味わいでしょう。

物語前半で、アゼルスタンに対するフロキの反発は、たいへん直截なものでしたが、後半ではそのフロキが、アイスランドという世界の果てで自身の神々に出会い、見失い、完膚なきまでに打ちのめされる過程が、陰鬱に描かれています。この辺りは見続けるのに辛抱が必要です。

その陰鬱さが、終幕で北米大陸にまで到達したウベ達の前に現れる新天地の輝きをいやがおうにも引き立てます。フロキ、ラグナル亡き後をしっかり締めくくりました。千両役者ですね。


一方、アイヴァーを巡るお話は、北欧の神々の黄昏と滅亡の暗喩のようです。遠くキエフへ逃れ、自分同様にサイコな支配者に出会い、その周囲で虐げられていた人々を援けて、支配者交代に力を貸しながら、おそらく彼は、キリスト教的な慈愛に触れたのだと思います。最後に改宗するヴィトセルクと共に。

東への旅を終えて故郷カテガットへ戻り、再びイングランドへ遠征し、その地で力尽きる有様は、神々の死に花を咲かせた感じでしょうか。「死を生より尊ぶような生き方で勝てるわけがない」という趣旨のアルフレッド王の言葉が、史実でのキリスト教の勝利を象徴しています。

多少、キリスト教を美化し過ぎのきらいはありますが、実際に北欧も教化されたので、勝者が歴史を書くのは致し方ないところではあります。

長い長いお話でしたが、まあ見てよかったという感じでしょうか。

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2021.04.18

「ミナリ」

世間の評価は高いそうだ。けれど、私は正直なところあまりピンとこなかった。

確かに、農業で起業しようという男の家族を多少のドラマを交えながら丁寧に描いているとは思う。その丁寧で行き届いた目線が評価されているのかもしれない。

小津安二郎の作品に似ているという話もあるそうだ。でも笠智衆しか知らないので、それとはだいぶ感じが違うなと思う。

あらためて思い出してみると、最初にこの家族がやってきて、棲みつくことになるトレーラーハウスが、ちょっと考えにくいくらい現実離れしているということかもしれない。水道はどうするんだとか。

途中で水道があることはわかるのだが、あんな広い土地に水道来ているものなのか。

たぶん、自分の知る世界が知らないうちに都市化され尽くしていて、アメリカのような広大な原野で営む農業というものが、イメージできなくなっているのだと思う。

ちょっと自分の感覚を調整しなおす契機になりそうな、そういう作品でした。

またツーリング行くかなあ・・

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2021.04.14

「JUNK HEAD」

なんやこれー!
巷でヒット作品と呼ばれる商業主義のものより100倍面白い。

たしか以前、どこかで予告編か何かを見たことがあって、そのシーンだけ覚えていたのだけど、長尺の作品として完成してシネコンのそれも一番大きいスクリーンに掛けられるなんて、予想もしなかった。

細切れにして分析的に見るとなんじゃこれになってしま点も多そうだけど、作品として全体を眺めると何かが間違いなくそこにあって触れられそう。

一人で作成したということなので、その表れだろうか。自己満足に陥りがちなその種の作品とはきっぱりと一線を画して、巧みな演出と音楽のお蔭でエンタテイメント性も申し分なく、ごまかしの効かない低予算の中に作家性のようなものが立ち上がっているように見えた。

素晴らしい、の一言に尽きます。

 

つぎがあるですとー!

楽しみだなあ!!

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2021.04.12

「あの子は貴族」

いい映画を見たな、という感触がある。たぶん原作の力なのだろう。もちろん、映画としての演出も、あくまで穏やかな筆致でエッセンスを伝えることに成功している。


「はなこ」という名前を聞いて「花子」という字が思い浮かぶ自分は、どうみても庶民なのだが、もちろん本当は「華子」だ。

そういう庶民には、華子が暮らす世界は想像がつかない。その華子の世界から見てもさらに「私達より上のクラス」といわせるような世界は言わずもがなだ。だから、本作が描く庶民に無縁のいくつかの世界が、実在するのかどうかすら、実は知らない。興味を持って調べればある程度は分かるのかもしれないが、あいにく興味もない。

にも拘わらず、面白いことにこの作品は、それら異なる世界に共通するものを描き出すことで、リアリティを感じさせる。

地方都市で、親の暮らしをなぞることしか考えていない人たちと、庶民には窺い知れない世界で、やはり親..というか家が護ってきたものを継ぐことを運命づけられている人たちが、この作品の中では二重写しになる。一見、まったく異なる二つの世界の人々の中にある、同じ心の在り様を浮き上がらせている。夢なんてあるのかい、という御曹司の言葉は、本質を端的に捉えている。

どういう家柄、家庭環境であろうと、今とは違うものを目指して、夢を持って生きている人もいれば、何かを受け継ぐことだけが頭にある人もいる。本作はそういうことに気付きを与えて、それぞれの生き方に思いを致させてくれる。

穏やかな描写の中に、人の背中をそっと押すような控えめな鼓舞を忍び込ませている良作でした。

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2021.04.05

「ノマドランド」

アメリカって広いな。
そして豊かなんだ。

そういうことが一瞥してわかる作品。

見る前は、貧困をテーマにしているのかと思ったのだが、そうではなかった。本当に貧困に喘いでいるなら、オンボロとはいえキャンピングカーやピックアップトラックで旅ができるわけがない。

だからこれはむしろ、何かを失った痛手から、いっとき世知辛さを離れ、人との接触を少なくし、より大きなものの中をさすらって生きる癒しの時の話なのだ。

そういう生き方を選ぶこともできる自由と、さすらうに十分広大な大地と、少し働けば生活はできる程の社会の豊かさが、じんわりと伝わってくる。

もちろん、本作が描き出そうとしているものは、現代のノマド達の心の裡であり、それぞれに抱える傷心の背景なのかもしれない。それはそれで、時間泥棒のなすがままに漂流する我々現代人の心に刺さる話ではある。

ただ、アメリカという国を外から見ている者として、作品の背景に見え隠れする、圧倒的な自由と豊かさが、とても羨ましく思えた。

フランシス・マクドーマンド、「スリー・ビルボード」に続いて、普通の人の普遍の心情をケレン味なく演じて見せてくれました。

ちょうどタイミングよく、いい台詞をネットで見つけたので、一緒に残しておきます。

https://www.facebook.com/onlythinkingart/posts/3809838325735914

"CALL ME CRAZY BUT I LOVE TO SEE PEOPLE HAPPY & SUCCEEDING.
LIFE IS A JOURNEY, NOT A COMPETITION"

 

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2021.03.28

「モンスターハンター」

お話の内容はともかく、映像はよいですな。45歳のミラ・ジョヴォヴィッチ頑張ってます。
ときどきこういうのを見て頭を空にするのがよいです。ゲームみたいに時間が掛からず、2時間ぽっきりなので助かります。
細かいところがところどころ変だけどまあ気にしない。
異世界だけの話かと思ったら、こちらの世界にも飛び火して、近代兵器と異世界モンスターの対決があるのもよいです。
なにより、感想文が5行で済むのが素晴らしい。てことで。

 

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2021.03.14

「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」

お見事な着地でした。

私はエヴァ世代とは年齢が少し離れているので、本当のところはよくわからないし、魂が震えるほど感動したというわけでもないのですが、それでも本作が、これまでのとっちらかったあれこれを回収して、極めてオーソドックスなお話の筋に沿って完結させたということはよくわかります。

何のことはない。少年の成長物語です。それは何度見てもとてもいいものです。

世界は昨日とさほど変わらないし、人が受け継ぐべきものはきちんと受け継がれているし、変わるべきものは若い世代の中に確実に育って、時と共に入れ替わっていく。それだけのことでした。そして、入れ替わる狭間で、若者たちは親たちが同じようにそのまた親との葛藤や和解を経てきたことを知るのです。そういう骨組みをきちんと押さえた、骨太な筋に収まっていました。

もちろん、陰謀や神話やロボットやらのあれこれは十分楽しめましたが、そうした装飾の細かい整合性を言い募ること自体、たいして意味のないことだと思えるほどに、筋をしっかり押さえていました。裏を返せばたいへん説明的だったともいえるわけですが。

見せ方としては、演出や映像の凄さは相変わらずです。エンタテイメントとして他の作品と一線を画しています。再び新しいメルクマールを作ったのではないでしょうか。

ちょっと面白いと思ったのは、作中で描かれる大災厄が、主人公の父親の個人的な美しい思い出の詰まった世界を保つために、他の生きとし生けるもの全てを犠牲にして顧みない心から生まれたとしている点です。まるで、高齢化する世の中で幅を利かせる現実の高齢者層の写し鑑のようです。その分厚い存在に虐げられ、その我儘が、ものごとのあるべき姿を歪めていると感じているエヴァ世代には、このうえなくよく響いたのではないでしょうか。

本シリーズは、その旧世界の重みから逃げて引き籠る若者をずっと描いてきましたが、締めくくりの本作でそれを解呪し、一歩を踏み出す具体的なイメージを与えたかもしれません。

もちろん、たいていの作品はそういう面を持ってはいますが、このエヴァシリーズというものは、とりわけそういう色合いが強く出ていたと思います。

* * *

さて、これで一応、若者はバーチャルな世界から現実の世界に戻ってきました。王子様はお姫様と幸せに暮らしましたとさ、のパターン。でも 実はここからがたいへんです

本作の締めくくりに再び登場した象徴的な主題歌。とてもよいですが、それが示す愛や憧れは、永遠というわけでもないのですから。それらとどう折り合って、あるいはやり過ごしていくのかは、まだこれからの大人の物語になるのです。

生きていくってなかなかしんどいですね。面白いけど(笑)

蛇足ですが、本作が理想郷のように描いている、畑仕事「でも」して生きていく田舎生活は、大多数の人にとっては夢物語で、そんなに甘くないかもしれないとだけ、付け加えておきましょうか。

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「ビバリウム」

これは一体何の映画なんだろう。というのが、見ている間の感想。母親と父親というものを見比べてもの悲しい気分にさせる趣向なんだろうか。それとも子どもというものの手の付けられなさを皮肉っているのか。でも最後まで見てみるとそうでもなさそうで、困惑する。

それで、そもそもビバリウムとは何ぞ?ということで検索してみたら、植物や小さな動物をガラスケースに入れて飼育観察するもの、つまり箱庭のことだった。アクアリウムとかテラリウムとかと同種のもの。なんだ、それで謎が解けた。

実際のビバリウムは爬虫類なんかを飼って楽しむらしいけど、その、爬虫類と人間の立場を入れ替えてみたら、という映画だったようだ。それで、あの子の鳴き袋の意味もわかったし、生活必需品や食料がいつの間にか家の前に置かれているのもわかった。あれは餌やりだったのね。

昨今は、動物園の狭苦しい環境で動物を見世物にするのはいかんのでは、といったことが真面目に論じられて、より自然な生態に近い環境をつくる努力がなされているそうな。本作も、こんな環境に置かれたらいやだろう?ということを暗に示すものになっている・・のだろうか?

あんたの生活、これと少し似てない?とか言われたら嫌だ。でも投資効率優先の都市開発って、こうなりがちよねえ。効率っていうのがそもそもなあ。。

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2021.03.10

「ヴァイキング 〜海の覇者たち〜」

https://www.netflix.com/title/70301870

中世8世紀頃から始まって、ヨーロッパ沿岸を荒らしまわったヴァイキングたちを描く歴史伝奇もの。こういうお話、好きですわ。せいぜいWikipediaであれこれ読むくらいだけど、大陸ヨーロッパで民族大移動が起きていた中の、ひとつの大きな動きとして見ると興味が湧きます。

ヴァイキングの行動が活発化したのは、実はその少し前から始まった、フランク王国の拡張に刺激されたため、という説があるそうだけど、本作でもキリスト教と北欧土着の宗教との対立が物語の伏流になっています。元キリスト教修道僧アゼルスタンは、それを象徴する文明開化的なキャラクタで、主人公にキリスト世界の諸々を教える役回り。一方、船大工で戦士のフロキは、キリスト教世界から見たヴァイキングの脅威を表象するようなキャラクタで、悪魔っぽく仕上がっています。
とはいっても、通商に長けていたヴァイキングは、実は当時のヨーロッパ世界の最先端をいっていたらしいので、彼らを蛮族のように見做すのは、中世ヨーロッパキリスト教的な偏見だということは心に留めておきたいところです。

史実では北フランスノルマンディー地方に定住してノルマンディー公国を形成することになるヴァイキングの始祖ロロは実在の人物です。主人公の兄という位置づけで最初から登場して、敵に寝返って裏切者呼ばわりされたり、戦で負けて自暴自棄になったりと、歴史上の役割を物語の中に埋め込む主要キャラクタになっています。

主人公のラグナル・ロズブロークは、何人かの実在の人物を掛け合わせた伝説上の人物のようで、農民出身で戦士で、技術と異文化に飽くなき興味を持ち、卓越した航海術を駆使するヒーローです。作中第1シーズンでは念願の西への大航海を成功させる一方で、地元での権力闘争に苦労する側面も見せています。

まだ第2シーズンの途中まで、イングランドの諸王の一人から土地を貰う代わりに傭兵として働く取引を成立させるあたりまで見ただけですが、ラグナル、ロロ、フロキ、アゼルスタンといった印象的なキャラクタが数多く登場して、ドラマ要素もてんこ盛りなエンタテイメントとして楽しみながら当時のヨーロッパ世界の情勢にも触れられて、面白いです。シーズン6まであるので、先が長いですが、時間を見付けてぼちぼち見ていこうと思います。

 

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