「ランド・オブ・バッド」
https://land-of-bad.jp/
昔の戦争映画は、地上部隊が不確実な情報や見込みに従って進んだり退いたりする決断を迫られる葛藤があった。でも本作にはそれはない。地上部隊は上空のドローンから見える戦況をリアルタイムで把握しながら、敵がいない進路を平穏な気持ちで進める。本当にそうなのかどうかは知らない。敵も偽装はするだろうから。
でも確かにドローンが戦争の形を変えつつあるらしいことは感じ取れた。敵味方ともにこういう戦術を採れるとなると、実際には一体どうなるのだろう。
そんな仮定をいろいろ吟味しながら、しかし火器を交えた戦闘場面となるとそのド迫力に圧倒される。たった1発のミサイルの凄まじい威力。情報によって誘導されながら最後の瞬間に解き放たれるエネルギーの狂暴さ。本作の魅力はその静と動との組み合わせにあるだろう。
そして同時に、情報を管理する後方部隊の官僚化と堕落も取り上げている。前線の舞台の緊張感と後方の弛緩が交互に描かれ好対照を成している。実際にはそんなことはないだろうと思いたいが、戦争が情報化されるにつれて、こうした傾向も強まらないとも言えなそうだ。
銃器の鈍く重い音、爆弾の威力の凄まじさ、昔の雑な戦争とは全く異なる精密な打撃、そういうものが見られる迫力のある映画でした。
まあヒーロー効果はちょっと目に付きますが、そこは映画なのでご愛敬。
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