「ツイスターズ」
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ディザスタームービーだからまた思わせぶりな展開なんだろう。そういう先入観があって、観に行くのが随分遅くなってしまった。
ところが観てみると、これが先入観を打ち砕く快作。話の展開に無理がなく自然に入っていける。竜巻の脅威は実際に体験したことがないけれど、被災地の写真などから想像できる範囲で最大級の描かれ方になっており、事実に近い無理のない描写なのだろうと思えた。加えて、ありがちなべたついたロマンスを不自然に強調することもなくストイックな作りで、好感が持てる。
主人公の女性を演じるデイジー・エドガー=ジョーンズは、「ザリガニの鳴くところ」以来だけれど、あのとき同様、いやそれ以上に、深い印象を残す。本作の基調を成すさっぱりとした潔さと、その裏に隠された様々な人間の苦悩や弱さ強さが組み合わさった、複雑で玄妙な感触を体現している。
この玄妙さは、女性の自立という視点にも絡んでいる。
ひと昔前なら、竜巻に吸い上げられそうになるはらはらどきどきのシーンは主演女優のもので、それを逞しい腕でつなぎとめるのがロマンスの相方の男性の役割という定番があった。けれども、本作ではそうなっていない。
脇役の男が助けるのは、長く一緒に旅をしてきた女性の方で、主人公の女性はというと、車を走らせて最も危険な竜巻の中心部へ突撃し、この災害を消滅させる科学的手法を試すのだ。ひとりで。命をかけて。
明らかに、これまでの世の中の定番とは違うものになっている。
もちろんそこには、自分が原因で起こしてしまった悲劇に対する言いようのない無念と、二度と繰り返すまいという決意があったことはいうまでもないけれど、それとは別に、この立場が女性でも男性でも同じであろうという印象を抱かせる。この感覚が新鮮で清々しい。
他の出演者もお話の展開も、この感覚を引き立てていて、作品全体に一本筋を通している。快作と感じるのは、作り手がそれをはっきり意識しているのが感じられるからだ。これを何と呼ぶのかわからないが、新しい時代の到来を感じさせる。
* * *
つまりまとめると、デイジー・エドガー=ジョーンズはさっぱり系の超絶美人。アン・ハサウエイの再来。しかもハサウエイが都会っ子系の役柄が多いのに対して、こちらは自然児の趣。好みだわー。
てことなんです。
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