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May 2024

2024.05.29

「ブルービートル」

https://www.netflix.com/title/81674659
NETFLIXで

B級映画なんだけど、その中でB+,B,B-とあるとすれば、これはまあB-か・・
もうちょっと期待したんだけど、いまいちでした。家族愛どうこうがクサいのと、逆玉の輿が最初から最後までご都合主義なのとでダブルパンチ。まあ「ばあちゃんには秘密が多い」のところは笑えたかな。。
これの変身時のデザインとか、割といいと思うんだけど、それだけでした。
ヒスパニック受けを狙っているのかもしれないけど、どうなんでしょ。

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2024.05.26

「テラフォーマーズ」

https://www.netflix.com/title/80182190

設定が面白いので気になっていたアニメの方を一気見してみた。格闘漫画と人間ドラマと仮面ライダーと国際的な陰謀をごった煮したようなキワモノだった。1.5倍速で再生しながら、人間ドラマ部分はあまりにクサ過ぎるのでスキップして短時間でこなしました。

昆虫を中心としたいろいろな生物の持つ特殊な機能をかけ合わせて超人的な能力を得た人間とゴキブリが火星を舞台に闘うのだが、そこに陰謀が絡んでいつのまにか対立する人間2グループとゴキブリの三つ巴の闘いになってわけがわからなくなるんだけど妙に面白い。

ゴキブリがなぜあんな短時間に飛躍的に進化したのかという謎が提起されて、それだけ見れば満足なのに、謎解きは一向にされず2シーズン引っ張られました。次はなぜか地球に舞台を移して格闘漫画を続けるみたいなんだけど、もういいかな。

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2024.05.24

「ありふれた教室」

https://arifureta-kyositsu.com/

学校を描く作品は、些細な齟齬が玉突き的に拡大し、日頃から鬱積する不満や対立にまで飛び火して収拾がつかなくなる、という展開が多い気がする。是枝監督の「怪物」もそうだったろうか。トラブル連鎖型とでも言うのだろうか。実際にも、社会の縮図と言われる学校現場は、対応を誤れば炎上する要素満載の火薬庫なのかもしれない。

中でも本作で目立つことはいくつかある。ひとつは、隠し撮りに近い形で得られた映像への拒否感だ。隠し撮りという行為の倫理性が騒ぎの元になり、動かぬ証拠の価値はほぼ無視されている。自分の感覚だと少し違和感があるが、学校現場のような倫理を教える場では、証拠入手方法の正統性の方が重要なのだろうか。

もうひとつは、主人公の正義感のつたなさとでも言おうか。動かぬ証拠を手に入れたはいいが、それを使って自分と相手だけの間で解決しようとしたのは軽率すぎた。それとも個人主義の西洋ではあれが普通の感覚なのだろうか。そんなことはあるまいと思う。

まあ、映画という虚構の世界だから、そうした微妙な違和感は目を瞑って、燃え上がる炎が燎原の火のごとく広がっていく光景を楽しむのがいいのだろう。

実際ここには、実に多様な問題提起がある。生徒に対する不信と決めつけからの調査、強迫、密告の強要、不都合な事実の口止め、動かぬ証拠を突き付けられたベテラン職員の強硬な否認、証拠が示す事実よりも証拠の入手方法を問題化する表層的な倫理観、実在する人種差別、実在しない人種差別への過敏な反応、犯罪を誘発する罪作りなセキュリティ意識の低さ、それに乗じる倫理観の低さ、自分の過ちを絶対に認めず相手の不備を針小棒大にあげつらう臆面のなさ、大人のエゴに巻き込まれる子どもと、大人の上げ足を取る子ども、対立の当事者を向かい合わせて握手させようとする小賢しさ、それで解決できると信じ込む浅慮、議論の場の趣旨を弁えず視野の狭い自説のみ声高に主張する幼稚な大人、子どもによる集団での威圧、マスコミ権力の濫用、等々。挙げるときりがない。

しかし、そうした悪い面ばかりの羅列は背景でしかない。むしろ要所に織り込まれた善い面が、周囲の愚劣さとの対比によって際立つのが、この作品の本旨だとも思える。

当事者の少年は、最初は本能的に母親を庇っていたが、教師に自分の小遣いを差し出して問題解決を図ろうとするのを見れば、早い段階で親の犯行を確信したのは明らかだ。なんともいじましくて胸が締め付けられる。

騒動に悪乗りする子どもや、マスコミを真似て賢しらな振る舞いを無表情で行う子どもにはあまり共感できないが、渦中のこの子には同情を禁じ得ない。

だから、その彼と担当教師との結末のシーンは心に残る。親からの電話に出なかったことで、この子は一歩、大人になった。教師がくれたパズルを無言で解いて見せることで、この騒動の解決を暗示すると同時に、話し合える相手との和解というものを会得した。この子は親が足元にも及ばないような大きな人間になるだろう。警官に椅子ごと担ぎ上げられて学校を退去していく姿は、まさに幼い王者でした。

傑作です。

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2024.05.13

「恋するプリテンダー」

https://www.koipuri-movie.jp/

もうね、舞台装置は結構なお金持ち空間で、若い美女美男がホレタハレタを展開する夢空間でございましたよ。ラブコメってよいなあ。

シドニーの海辺の豪邸で結婚式にお呼ばれっていう設定も肉体派カップルにはぴったり。露出多めでもあっけらかんとした空気で、淫靡なエロティシズムはカケラもありません。健康そのもの。

そして単純な色恋ではなく、タイトルが示す通りお互いに意地を張り合い反目しあって、自分の本当の気持ちに気づくのに超手間がかかるというまさにラブコメの王道。

で、ふと我に返ると、おっさんが一人で見に来る映画ではありませんでしたね。そこは反省しています。スタッフロールも見ずにそそくさと劇場を後にしました。

こういうのが刺さる観客はやっぱり若いカップルかなあと思うのですが、そうするとマーケット的には大きいとは言えなそうです。近年このジャンルで作られる本数といい、上映スクリーンの大きさといい、その厳然たる事実を物語っているように思いました。とはいえ世界的には大ヒットだそうなので、日本の元気のなさがわかります。

だからこそ、本作のような金とエネルギーをちゃんと掛けた良作が定期的に出て続いてくのはよいことだなと思いました。

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2024.05.12

「またヴィンセントは襲われる」

https://vincent-movie.jp/

予告の紹介文を見て、これは何なのか確かめにいってきた。なぜ襲われるのか、結局謎は謎のままだったけれども、終始一貫して襲われる側だった主人公が、最後の最後に襲う側に転じたことで、謎の意味はなくなった。

視線など合わせず、他者との関わりはほどほどに生きていくのが、人間の幸福にとっては大切なんですよとでも言いたいかのように、恋人どうしになった二人が目隠しをしたままで、ボートという閉じた世界で抱擁しあって終わる。

最後まで謎に引っ張られて退屈はしなかったけれど、あえて人にお薦めはしません。

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「猿の惑星 キングダム」

https://www.20thcenturystudios.jp/movies/kingdom-apes


前作は、ごく一部の猿が知性を獲得し、人間の支配下から脱する始まりの時代の話だった。だから、猿たちの仕草には野生が色濃く残されていて、それがたどたどしい言葉を発するのが驚きでもありこのシリーズの楽しみでもあった。

それに対して本作は、時代が下って猿たちの言葉も流暢になり、逆に初めは違和感があった。人間臭すぎる態度物腰の猿たちの集落は、もう人間が主役の普通の映画と何ら変わらない。

映像的な驚きだけでは、もはや作品を成立させることは難しいと考えたのか、作り手はそこに社会派映画的要素を取り入れてわりと見応えのある作品に仕立てている。

狭い土地で自給自足しながら安寧に暮らす村人(猿)たちと、それを武力によって侵略し自らの権力構造に組み込もうとする王国との軋轢は、まるで部族社会から大きな社会への過渡期での人間社会の闘争を丸ごと引き写したかのようだ。

猿たちの偉大な始祖であるシーザーは「猿は猿を殺さない」という言葉を残したが、それは細い糸で受け継がれてはいるものの、残念ながら王国の猿たちはそれを忘れたようだ。
兵士は役目を果たすためにそれをするが、村猿は追い詰められてやむなくという形でやはり同族を殺す。シーザーの高邁な理想は現実に手痛く否定される。

面白いのは、この理想と現実の葛藤を、猿の側と人間の側の両方で同時進行的に描いていることだ。主人公との絆を育む人間の女は、観客が普通に感情移入するはずの対象だが、それが目的達成のためにやむなくとはいえ、秘密を知られた人間の男を羽交い絞めにして殺す。人間の暗黒面を目の当たりにした純朴な村猿たちの恐怖と不信のまなざしが、本作の真骨頂だろうか。この瞬間に、本作は凡庸さを脱して、人間と猿の二種類の知性の中に構造的な類似を見せるという独特の成り立ちを獲得する。

この構図は、エピローグでもう一度繰り返される。人間の善性をまだ信じたい我々観客は、最後のこのシーンで、村の再建に勤しむ主人公を訪ねてきた人間の女に、謝罪と和解を見て気持ち良く終わりたいと勝手に思い込むのだが、またしても、女が背後に隠し持った拳銃を一瞬見せられて背筋が凍ると同時に、彼女の複雑な表情に、その心境を読み取って感慨を覚えることになる。

猿の王国の王は、押し出しの強さだけでなく、賢さと先見の明があり、才ある者の価値を認める度量があり、ある意味、王者の資質がある猿だった。覇王なのだから武力を求めるのはむしろ当然のことだろう。最後は部族社会の猿たちに打倒されるのだが、この王にも確かにひとつの正義があったと思わせる描き方になっている。これもある種の感慨を呼び起こす。
一体、見ている方はどの猿、あるいは人にシンパシーを感じるべきなのか。

作り手が示す中立的な目線が、個々の登場人物の気質や立場と絡みあって、微妙な心境に導いてくれる良作でした。互いに連絡を取り合うことに成功した人間たちに、部族社会の猿たちがどう対峙していくのか、今後の展開が楽しみです。

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2024.05.06

「シティーハンター」

https://www.netflix.com/title/81454087

NETFLIX

漫画とかあまり読んでないからどういう話だったか忘れたけど、この実写版は十分面白かった。主役の人、シャープな演技ですんごい似合ってる。バタ臭いキャラなのに違和感なくて日本人離れしている。それでいてギャグはもろ日本。両方向に突き抜けている。
変態仮面の人か。見とけばよかったかな。。

まあ、漫画やアニメの実写化もだんだんコツが掴めてきているのか、質が上がってますね。ビジネス上の旧弊を取り除いて、才能ある人たちが存分に力を振るえるようになっていくといいな。

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2024.05.05

「ゴジラxコング 新たなる帝国」

https://godzilla-movie.jp/

ツーリングから帰ってきてまだ疲れが抜けきらない中、頭を使う映画は見られないので、ゴジコンくらいがちょうどいいかということで見ました。

結構頭使うじゃないですか。新しい要素多すぎで。騙されました。
特に氷のゴジラみたいなやつ、一体これからどうするんでしょう。それに先立って北極海の主みたいなやつはあっさりゴジラの熱戦で切り刻まれて非業の死を遂げたのに、あの氷のモンスターはあのままなんですか変じゃないですか差別ですよ。

まあ、そんなこと言っても仕方がないので、適当にバトルを楽しんでおしまいということで。

 

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240502草津ー松原湖ー南清里

なんと5、6年ぶりのバイクツーリング。ココログへの投稿の最後は10年前だ。その後も近場へちょくちょく行ってはいたから、それほどブランクがあるわけでもないのだが、それでもここ5年くらいは行っていない。

出発前はいろいろ不安だったけど、行ってみればどうというということもなく、大概のことは身体で覚えていた。そして、以前はツーリングマップが必携だったのが、今回はGoogleMapsで最低限は役に立った。高速のSAで配っている広域地図がやっぱり使いやすかったけど。

関越から上信越道を使って碓井軽井沢ICで降りる。軽井沢駅は立派な外階段付き。新幹線と上信越鉄道の乗り換え駅でもある。待合室が超こんじんまりしていてかわいい。

聖パウロ教会は写真でよく見かけるが実物を見るのは初めてか。建築的には、大垂木を桁で受けている部分がちょっと不安を感じさせる。下屋の屋根勾配は積雪に対応できるのかなども気になる。まあ長年ここに建っているのだから大丈夫なのだろう。

ここから白糸の滝を経由して草津へ。キャンプ場でテントを設営したら、身軽になったバイクで湯畑へGO!

草津は言うまでもない大温泉地で私の好きな旅先のひとつだ。近年、新施設づくりにも力を入れて更なる観光需要を掘り起こしているらしい。
温泉門というのが新しく出来ていた。慢性的な交通渋滞を小規模だがダイナミックな立体交差で解決している。そしてそこに掛け流しの湯を流して足湯をつくり、来訪者を出迎える施設にしている。こんな贅沢な湯の使い方ができるのは、全国でもここ草津くらいのものだろう。高温で圧倒的な湯量という優位性をしっかり生かしている。

お馴染みの山本館で日帰り湯を浴びたあとは大滝乃湯でゆっくり時間を使う。休憩ができるのがよい。西の河原も行くつもりだったが終了時間を間違えていて、今回は残念だった。丸山ライトアップは次の楽しみになった。

これでもう今回の目的は達したので、二日目以降は風の向くままというところだ。朝一で御座之湯につかって大広間で寝転がってうだうだしながら次の行先を考える。野沢温泉を回って関越で帰るか、草津白根から千曲へ行くか、それともまだ試したことのない嬬恋方向へいくか、迷ったけれど、一番楽そうな嬬恋から小海線沿いに清里の方へ行くことに。体力を持て余していた昔なら一番悪路で遠い方を選んだところだけれど、やっぱり寄る年波には勝てない。体力と相談しながら慎重にいく。

南へ向けて走りながら、以前来たことのある浅間山博物館へ行ってみたのだが、なんと3年前に閉館したそうで、いまは電動クロスバイク場になっていた。引き返して、鬼押しハイウエイに入る。浅間山の雄大な全景が素晴らしい。ところどころ噴煙のような白い煙が立ち昇って小さな雲になったりしている。

浅間山キャンプ場というのがあって、StreetViewだとごく普通のキャンプ場なのだが、実際に通りがかってみると、白いカプセル状のコテージ?が等間隔に並んでいて、まるで宇宙人の前進基地のような趣だ。ジオグランピングと呼んでいるようなのだが、自動運転の草刈り機?みたいなメカが勝手にもぞもぞ動きまわっていて、どうみてもこれSFでしょという感じ。
https://www.stepout.co.jp/camp/asamayama/

中軽井沢に到着。ここの駅舎は大部分が図書館になっている。結構小さい子を連れた家族が利用していて、功成り名遂げたお金持ちが集まる街らしい。

ここから佐久の方向へ出て、あとは南下するだけ。甲府まで行ってその後を考えようと思ったのだが、野辺山あたりの高原の空気を吸ってみると、この辺りで一泊したくなる。コンビニで休憩しながら最寄りのキャンプ場へ電話すると空きがあるというので決まり。

松原湖高原オートキャンプ場は、十年以上前にも一度来たことがある。そのときは奥まったところにある不便さ以外に印象はなかったのだが、いまは強力に整備が進んでいて、八峰(ヤッホーと読む)温泉もあり買い物もできレストランもミニゴルフ場もあって、都市的なキャンプが楽しめる。まあ野趣は減ったがファミリー向けのコンセプトはよい選択なのだろう。小海町開発公社というところがやっているらしい。たいへん快適でよかった。フリーサイトは結構広いのだが、夕方に滑り込んでみるとどこも大型テントで埋まっている。木々の間の少し小高くなった猫の額を見つけ、大量の松ぼっくりを払って乾いた松の葉が敷き詰められた床を作って設営。我ながらいい寝床になった。

三日目の朝もよい天気。樹木の下なので朝露もなく、テントは乾いている。昨日のキャンプ場は開けた場所だったために朝露でびっしょり濡れてしまったが、それもここで干せた。

エンジン音に気を付けて素早く出立。今日三日目は最終日。どんどん南下する。走っていると谷を渡したケーブルに大量のこいのぼりが吊るされて泳いでいるところに行き当たった。これは見ていこうと思い途中下車。道の駅南清里というところで、こいのぼりのほかにケーブルカーがあり、100メートルほど上ると広い植物園みたいなものもある。花畑の中をそぞろ歩きして時間を贅沢に消費したおかげで、ようやく東京に帰る気持ちになった。

甲府へ出てから高速に乗ろうと思ったが、韮崎で富士山がよく見えて十分満足した。これでもう真っ直ぐ帰ってもいい。これだけ遠くから見ても、富士は桁外れに大きいものの、平板で浮世絵のような印象だ。こういう富士を見たのは初めてだったと思う。東京から見ても、ちゃんと立体に見えるので、この二次元的な印象はなにから生まれるのか。よくわからない。

あとは中央道をひたすら東進して帰ってくる。待ち合わせによく使われる談合坂SAで少し休もうと思ったが空き待ちの車で渋滞していたので諦めた。

本当に久しぶりのツーリングだったが、行ってよかった。またちょくちょく行くことにしよう。

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