「デューン 砂の惑星PART2」
https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/
1に引き続いて密度の高い映像と音に満たされる3時間。はじめはリラックスして見ていても、だんだん引き込まれ背筋が緊張してきて、最後は固唾を飲んで見つめることになります。
ストーリーは案外シンプルで、ついでに言うと映像のトーンもシンプルだけれど、それを作品の格調高さに結び付けているところがさすがです。シンプルは雑とは正反対の概念だとわかりますね。ラグジュアリーという言葉さえ想起させるほど。
そして、終盤には宗教的な荘厳さも滲み出てくるように思えます。お話自体、帝国より長い歴史を持つ秘密教団の暗躍を横糸に織り込んでいて、それは主人公の母親を媒介に姿を見せているのですが、それとは別に、砂漠の民の原理主義的信仰が太い糸として絡んできます。
宇宙の各地に散らばる領主たちとの争いの火ぶたが切って落とされますが、舞台の中心はあくまでもこの砂の惑星。この星でしか産しない香料が宇宙航行に欠かせない燃料である以上はそうなるのが当然です。
かくして、お話は3へ続く端緒についたところで終わるのですが、次が待ち遠しいですね。ゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソン、フローレンス・ピュー、レア・セドゥ、そしてなんとアニャ・テイラー=ジョイが、それぞれの美質を最大限に発揮する役にぴったりはまっていて、この映画が総力戦で作られたのを窺わせます。
こんな凄い作品を手軽に楽しめるなんて、映画ってやっぱり素晴らしいですね。