「REBEL MOON」
https://www.netflix.com/title/81464239
キャラクターのエピソードの集合体のような本作を見ると、ザック・スナイダーという人を映画監督と呼ぶのがいいのかどうか迷う。むしろ映像作家と呼ぶ方がしっくりくる気がする。
映像は相変わらず独特だ。色調とスローモーションで胡麻化しているように見えるけれど、例えばタリクのエピソードは実に神話的な映像で、さすがと思わせる。ここはたぶん他の人には真似のできないところだろう。ただ、それ以外の部分はちょっと精彩に欠ける感じがして、そこが長尺の映画の作り手というよりは短編映像作家という印象を受ける所以だ。(もちろん「アーミー・オブ・ザ・デッド」は堂々たる映画作品だったけど)
キャスティングにも少し手抜かりがあった気がする。東洋系の俳優に韓国風の衣装を着せたキャラクタは、稀代の剣士という触れ込みなのに剣捌きがもっさりしていて見るに堪えない。そういうところにはあまり重きを置いていないのだろうか。。
今回、派手な戦闘シーンは、正直なところ「300」や「エンジェル ウォーズ」の方が数段よかった。どうも一般向けに配信される本作のほかにR指定バージョンというのがあるそうなので、そちらでは本領発揮しているのかもしれない。
監督の名前から期待した割には、おとなしすぎる、らしさがあまり感じられない作品でした。