「私がやりました」
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どたばた喜劇(・・じゃなくてこういうのスクリューボールコメディっていうらしい) なんだけど、何とも言えない色艶があって楽しめます。ロマンシスな若い主人公二人の華やかさのお蔭かもしれません。
この二人、作中では歳に似合わず大胆に陰謀を巡らす小悪魔なのですが、ハリウッド映画ならそういう悪役はたいてい相応のお仕置きを喰らうものと相場が決まっているところが、そこはフランス映画。驚くような展開で運命を切り拓いていってしまいます。なんともハッピー。キリスト教が根底にあるアメリカ映画や、儒教や詫び寂びの影が見え隠れする日本映画とは大きく違うところです。ちょっとウディ・アレンなんかを思い出します。まあ、アレンはおっぱいは出しませんが、フランス映画ですから当然のように出てきます。嬉しいですね。
そういう空気を味わえるだけでもフランス映画は楽しいのですが、本作はさらに、女性の地位向上という大義名分を前面に出してきて、そのためなら男など殺されても当然というくらいの主張をあっけらかんと押し出してきます。この捌けている感じがまたよい。
影など微塵も感じさせない楽しいブラックユーモア、というかエスプリと言うのでしょうか、そういうものを見られる作品でした。
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