「つみきの家」
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amazon Primeで。12分ほどの小品。
絵本の原作がある。
年老いた男がひとり、小さな水上ハウスに住んでいる。水は年々上がってきていて、床が浸水するたびに、男は屋上に煉瓦を積み増して上へ上へと引っ越していく。
そんなある日、ふとしたことで床に開けた魚釣りの穴から愛用のパイプを落としてしまい、それを切っ掛けに、床の穴から穴へ辿りながら、男は深く潜っていく。それは男の人生の様々な記憶のステージを遡っていく旅でもあった。
過度に感傷的になることなく、子や孫、そして在りし日の妻や、若かった自分達を思い出していく、ほのぼのとした絵で綴る思い出の一日。そういった趣の小品でした。
このコンセプトの作品はたくさんあると思うけれど、本作は水面が上がるにつれて上へ伸びていく住まいというアイデアが秀逸です。水面下に沈んだ古い床ひとつひとつに降り立つたびに、そこでのかつての生活が思い起こされる、胸を打つ仕掛けがすばらしい。
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