「マッドゴッド」
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グロテスク。場面場面で何を暗喩しているのかはなんとなくわかるのだが、作品全体から何かを得られたかというとよくわからなかった。まあMADでありGODだということなのだろうか。
目的と使命をもって進むも思惑通りの成果は果たせず、代わりに自身が生贄となって宇宙創成の種になるとか、そもそも目的地にたどり着けず永遠に進み続けるとか、そういうローフルなことを一応の筋としているようにも見える。
けれども、どちらかというと個々の場面で示される悪徳の方が印象が強くて、そういうカオスを実は描きたかったのかもしれない。
積もり積もったカオスの中でローフルな存在は弱く、押しつぶされそうになりながらそれでも進む。エンドレスに。という感じだろうか。
ストップモーションアニメでは、今年はJUNK HEADという力作があったが、あちらの方が面白かった。グロテスク過ぎずユーモラスでいつの間にか作品の中に入り込んで登場するクリーチャ達と一緒に楽しめる感じがあった。あれに比べると本作はむしろ拒絶反応の方が出てしまう。グロ過ぎるし世界観は理解はできるが馴染めない。
そうか、これが地獄というものか。