「マトリックス レザレクションズ」
NETFLIXで。
台風が接近する中、有楽町のガード下ドトールが雨漏りして、店内の照明が不気味に点滅したあと沈黙する薄暗闇、というなかなかのシチュエーションで、PCにイヤホン繋いで1.5倍速鑑賞しました。現実の方がよっぽどサイバーパンクよね(笑。周りが暗いということは映像鑑賞には必要な条件だなあと思います。
作品の方は、ネオとトリニティの純愛っぽい仕上がりになっていてよかったんじゃないでしょうか。ただまあ、最終的に世界が彼らによって作り変えられるとなると、そこに生きている他の登場人物たちの存在は一体何なんだろうという疑問は湧きます。仮想マシンが普及して、アプリケーションレイヤが多層化したいまとなっては、本作の多重構造も特に目新しさはなくなりました。
まあ、そういうことはあまり深く考えずに見るのがよいのでしょう。そもそもコードが生み出す像にすぎないものを、わかりやすくするために映像にしているだけで、突き詰めれば仮想なんとかいう設定のものはすべからく究極の夢オチ映画なのですから。
現実世界で電磁的領域を規定する法律が作られたり、国家間で電磁的諜報活動や破壊活動が活発化するいまとなっては、さすがに新しい感覚はありません。
なので、普通にアクションがかっこよくて、ストイックなふたりとみんなの活躍があって、そういう映画でOKでした。