「RETURN TO SPACE」
NETFLIXで。
スペースXのロケットファルコン9と有人宇宙船ドラゴンがISSに宇宙飛行士を送り地上に生還するまでのドキュメンタリー。
アメリカ人にはやっぱり凄い奴がいるな。夢みたいな目標を立てて、試行錯誤を繰り返して、実現してしまう。それもたった18年で。いや長い18年か。この先も、月面への有人飛行、それから火星へと着々と進んでいくのだろう。
一度はやったことなのだから簡単だろうと思うのは、たぶん勘違いだ。作品中でイーロン・マスクが「ピラミッドの作り方を人類は忘れた。ローマの水道もだ」と言うくだりがある。宇宙ロケットのような複雑で巨大なものであればなおさらだろう。
費用などの問題で袋小路に入って終了した過去のプロジェクトから学びつつ、新しい時代の新たなコンセプト、新たな技術で一から作り直すことには、大きな意義があったはずだ。巨大になり過ぎたプログラムをスクラッチからコンパクトに書き直すようなものだろうか。
NASAは書類で問題解決するが、spaceXはテストと失敗を繰り返すという。壊れる程追い込んでこそ問題を理解できるという信条にはおおいに共感できる。彼、イーロン・マスクはまた、火星に人間が住むことも考えているようだ。SFやファンタジーの話ではなく、現実の話として。
作品の終わりに、宇宙飛行士たちが生還して記者会見をするシーンがあるのだが。その簡素な様子にも驚かされる。NASAが関わっているとはいえ、国をあげてのプロジェクトではない、民間の力でやっていることが如実に表れている。そのことも好感が持てる。
本当に新しい時代がすぐそこまで来ていると思えてきます。