« 「プロミシング・ヤング・ウーマン」 | Main | 「ブラック・ウィドウ」 »

2021.07.19

劇場版「メイドインアビス」-深き魂の黎明-

1を見てからずっと続きを見たいと思っていて、amazonプライムにあることを知って見た。

骨太なテーマも、尽きせぬ想像力も、おぞましくも美しい造形も、幻想的なアニメーションも、そして優れた物語も、すべて1のままだ。素晴らしい。

そして本作では、この物語全体のおそらく骨子となっている、呪いと祝福、犠牲と高みへの到達、白と黒の相克を体現する人物、「黎明卿」ボンボルドが中心だ。たまりませんな。

このキャラクタをゲス呼ばわりするのが一般的なようだけれど、彼の意図はそれと少し違う。ひたすら真理を求め続けて、天秤のバランスを知り、それを明瞭化する者になったのだ。

本作で明かされる白の笛の生成の秘密が、そのことを雄弁に語っている。リコの白笛がどのようにもたらされたかを見れば、あまりにも明らかだし、アビスの呪いではなく祝福を受けたナナチの存在もそれと対を成すようなものだろう。

もちろん、レグの謎はいまだ明かされていない。それこそがこの物語を結末に導く鍵なのだろう。

なんだかわくわくします。
次を早く見たいような、少し先延ばしにしたいような、複雑な気分です。

 

|

« 「プロミシング・ヤング・ウーマン」 | Main | 「ブラック・ウィドウ」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事