「ミナリ」
世間の評価は高いそうだ。けれど、私は正直なところあまりピンとこなかった。
確かに、農業で起業しようという男の家族を多少のドラマを交えながら丁寧に描いているとは思う。その丁寧で行き届いた目線が評価されているのかもしれない。
小津安二郎の作品に似ているという話もあるそうだ。でも笠智衆しか知らないので、それとはだいぶ感じが違うなと思う。
あらためて思い出してみると、最初にこの家族がやってきて、棲みつくことになるトレーラーハウスが、ちょっと考えにくいくらい現実離れしているということかもしれない。水道はどうするんだとか。
途中で水道があることはわかるのだが、あんな広い土地に水道来ているものなのか。
たぶん、自分の知る世界が知らないうちに都市化され尽くしていて、アメリカのような広大な原野で営む農業というものが、イメージできなくなっているのだと思う。
ちょっと自分の感覚を調整しなおす契機になりそうな、そういう作品でした。
またツーリング行くかなあ・・