「ビバリウム」
これは一体何の映画なんだろう。というのが、見ている間の感想。母親と父親というものを見比べてもの悲しい気分にさせる趣向なんだろうか。それとも子どもというものの手の付けられなさを皮肉っているのか。でも最後まで見てみるとそうでもなさそうで、困惑する。
それで、そもそもビバリウムとは何ぞ?ということで検索してみたら、植物や小さな動物をガラスケースに入れて飼育観察するもの、つまり箱庭のことだった。アクアリウムとかテラリウムとかと同種のもの。なんだ、それで謎が解けた。
実際のビバリウムは爬虫類なんかを飼って楽しむらしいけど、その、爬虫類と人間の立場を入れ替えてみたら、という映画だったようだ。それで、あの子の鳴き袋の意味もわかったし、生活必需品や食料がいつの間にか家の前に置かれているのもわかった。あれは餌やりだったのね。
昨今は、動物園の狭苦しい環境で動物を見世物にするのはいかんのでは、といったことが真面目に論じられて、より自然な生態に近い環境をつくる努力がなされているそうな。本作も、こんな環境に置かれたらいやだろう?ということを暗に示すものになっている・・のだろうか?
あんたの生活、これと少し似てない?とか言われたら嫌だ。でも投資効率優先の都市開発って、こうなりがちよねえ。効率っていうのがそもそもなあ。。