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January 2021

2021.01.31

「ウィンクス・サーガ: 宿命」

NETFLIXオリジナル シーズン1全6話

イタリア発のアニメシリーズ「ウィンクス・クラブ」が原作だそうです。学園魔法少女ものてことでワタクシの苦手分野。ただまあ・・謎に引きずられてなんとなく6話見てしまいました。主人公はそれほど魅力的でもないのですが、このくらいが普通女子には受け入れ可能な範囲なのかもとか暴言吐いてしまいます。

そんでお話はだらだらと続いて、魔法の特殊効果も大したことないしで、さすがに最終話で主人公の女の子が純粋フェアリーに変化するところでは一応羽が生えたりしてます。でもジーンズ履いたままなんですよねえ。。せめてセーラームーンみたいにくるくるーっと全身変身してくれたらよかったのですが。原作アニメの方は、ネットで見てみると一応キラキラなんですが、実写の本作の方は・・・地味です。

なんかシーズン2に向けて、善玉の重要人物が悪玉の強力な魔法使いにあっさり首折られてしまうし(でもきっとどこかで復活してくるのでしょう)、戦争がどうとか話がいきなり大きくなってきます。シーズン2・・たぶん見ないかな。。

原作を知っているor好きな人は見てもいいのではないでしょうかー。そんなとこで。。

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2021.01.30

「バーバリアンズ」

NETFLIXオリジナル 1シーズン6話

紀元前後の時代。ゲルマン族がローマに反乱を企てるお話。
ローマは周辺の蛮族にローマ化を浸透させるために、族長の子息を引き取って育てたというけれど、それがお話の発端になる。

ローマ軍団の強さと弱さを学びつくした蛮族の族長の息子が、浸透政策をとる軍団の尖兵となってゲルマンの族長に就任し、ローマの支配をさらに強める、と思いきや、踵を返してローマ軍団を奇襲し壊滅させるというあらすじ。

蛮族の側も一枚岩には程遠く、ローマ軍団内と同様に、諸部族の間でも裏切りが起きる。信頼と猜疑が交錯して、そこのところはまあ面白い。

ちょっとなんというか、肉付けが平坦な感じはする。お話を盛り上げる要素はたくさん散りばめられているのだけれど、どうもいまひとつ沸騰しないというか。

決してだめな作品ではないけれど、いい作品を作るというのは難しいもんだなと思いました。

 

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2021.01.17

「デンジャー・ゾーン」

NETFLIX配信

原題は"Outside the Wire"。
タイトルからわかるとおり、コントロールからはずれて自走するヒューマノイドがお話の中心にいる。はぐれ者の人間とのコンビで軍のある任務に従事するのだが、軍隊の規律やマニュアルに忠実な人間と、高度な任務を果たすべく自律性を持たされたヒューマノイドとが、どちらがどちらなのかわからなくなるくらい、主客転倒している。とまあ、滑り出しはそういう具合で、どこに話が向かうのかまったくわからない。ただ、妙にのっぺりとした感じで話がどんどん進むので、これが本筋ではないのだということだけは早くから気が付く。

このヒューマノイドが結局、アメリカに天誅をくらわすべく行動していることが明かされて、まあよくある「アメリカ自虐史観」ものだとわかる。戦争絡みでそういうテーマの作品は少なくない。

わかってしまえば、なんということもない。それを阻止する人間の方の本源的な動機は、本国で自分の帰りを待つ恋人だったりするのも、いつも通り。そして見る側としては、いつも通りの疑問を抱く。米国人の彼が本国の恋人を大切に想うのと同じく、米軍が武器を振り回している土地にもまた、同じように大切に想い想われている人たちがいることを、作品ではどう扱うのだろうかと。たいてい答えはない。この種の作品を見るたびに、米国人のこの倫理観にどうも釈然としないものを感じてしまう。超大国の宿命だといえばそうなのだろうか。

もちろん、紛争の現場で巻き込まれる罪もない人々を救おうとするシーンもあるのだが、それもいつもどおり。言い訳くらいにはなっているだろうか。

ヒューマノイドが見せる肉弾戦のアクションはなかなかいいので、そのあたりを見ておくのが吉かもしれない。

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2021.01.10

「スタントウーマン」

アクション映画に欠かせないスタントたち。男性でもきつい痛くて危険なその仕事についている女性たちがいる。その素顔を拾い上げた作品。

彼女たちに共通して言えるのは、性別に関係なく能力を見ろ、ということで、どこの業界でも女性の地位向上を目指す姿勢に変わりはない。

キャリアを積む中でアクション監督として活躍する人も現れ、それをロールモデルに、若い女性たちも同じ道を目指す。好循環が始まろうとしているようだ。

終わり近くに、彼女たちの一人が言った、とても印象深い一言があった。危険なスタントをするときの気持ちについてだ。

「もちろん怖いけれど、それを乗り越える。」

大きな危険を伴う仕事だからこそ、その言葉の重みが伝わってくる。この人たちは本物のプロだ。

映画作品としては少し単調だったけれど、映画製作を陰で支える人たちの命懸けの仕事ぶりが見られてよかったです。

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2021.01.03

「さらば! 2020年」

https://www.netflix.com/title/81332175

2020年を振り返る1時間少々のコメディ。ドキュメンタリーのフォーマットを使いながら、好き放題にいろいろおちょくっている。といってもほとんどは米国の話だけど。

この作品の悪質(笑)なところは、実際にあったトランプの演説などを随所に張り込んでいること。それによって、彼がどれほど目を覆いたくなるような最低の大統領だったか、改めて思い起こさせている。

なのだが、同時にこのやりかたは、現実世界でも同様のフェイクな手法がいたるところで使われて、トランプに限らず全ての既存の権威をうさん臭いものに変えてしまった、ということまで思い出させてしまう。どうするんでしょうねこれから。

ということで、笑いを取るよりムカつきを覚えさせてしまう作品に仕上がっている。悪趣味だなあ(笑)

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「エノーラ・ホームズの事件簿」

NETFLIX配信

絵に描いたようなおてんば娘、ではなくて活発な若い女性の大活躍。ミリー・ボビー・ブラウンさん、とってもいいですね。これでまだ16歳ですよ。屈託がないというか怖いもの知らずなのか、これからが楽しみです。

キャストによる作品紹介映像では、もう少し大人びた顔も見せています。
https://www.youtube.com/watch?v=mGKYDBQGWk4


シャーロック・ホームズに妹がいたという設定は、聞いたときはあざといなあと思いました。配信が始まった昨年中に見なかったのはそれが理由です。けれども本作を見てみれば全く問題なし。シャーロックとは180度違うタイプで、同じようによく回る頭と観察眼を持った、それでいて現代的な魅力に溢れた女性探偵キャラクタが縦横無尽の活躍をします。こちらは心のどこかで、マイクロフトなりシャーロックなりが助け船を出すのじゃないかと思って見ているのですが、そんな意識を吹き飛ばして、自立する若者の姿を見せてくれます。

シャーロックの場合は、探偵小説ですから、はじめに事件ありきなのが当然ですが、エノーラの方の本作は、そもそも事件解決を目指しているわけでもありません。家から居なくなった母を探しているうちに事件に巻き込まれ、初めはそれを避けているのですが、進歩的な貴族の若い当主を助けるために、この時代のエポックメイキングな政治的案件に真っ向勝負で立ち向かっていき、事件もついでに解決、若様とも仲良くなって、最後に母にも会えるサプライズがあって万々歳。観客としてはこんなすっきりする話でいいんですかいというくらい陰がありません。夏の強い日差しを浴びているような気持の良さがあります。ミリー・ブラウンさんのパワーですかね。

これがNETFLIXだけなんて本当にもったいない。あちこちで見られてほしい映画です。

 

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2021.01.02

「呪術廻戦」

NETFLIX 全13話

ひところ、NETFLIXがしきりに勧めてくるし、鬼滅の刃の二匹目のドジョウとか騒がれたりするのを聞いたりで、軽く一気見してみました。が、鬼滅のような流行り方はしないだろうと思いました。

私自身はこういうお話は嫌いじゃない。そもそも、人の社会において呪いというのは割とリアルなので。それが物理的な力を持つというのは作り話だとしても、現実には人の恨みつらみが物事を動かすことはよくある話。

呪霊たちが、自分たちこそが人間であって、いまの人間にとってかわろうとしているのは、面白い点を突いています。

ではあるのですが、そういう話が大人も含めた一般に受け入れられるかというと、少し難しい。妖怪ウォッチよりドラえもんの方が一般受けするのと同じです。誰でも陰の部分よりは光の部分を見たいものですから。

ギャグを交えてとっつきやすくしてはいるものの、テーマが重い感じは祓いきれません。

プロットはとても面白いので、自分としては期待して見ておきたいと思います。

 

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「アンブレラ・アカデミー」

NETFLIX シーズン1全10話

なんとなく見始めて抜けられなくなった。タイムリープが絡んだSFで、異能を持つ若者たちが世界の終末を阻止するために奔走するお話。というとアクティブな印象だけど、実際は、超能力を使う場面はタイムリーパーの5号を除いて抑制的で、むしろ家族の内面の葛藤を延々描いている。


それですぐ飽きそうな気がしたのだが、なぜか見続けてしまった。そこが不思議といえば不思議。能力を使うことが、華々しい活躍ではなく、むしろ世界と本人たちの不幸につながるという構図を追求している異色作だからだろうか。予期しない要素の出現とか、その絡まり具合もいい塩梅で、その辺りがツボだったかもしれない。

シーズン1の最終話で黙示録を阻止したつもりが、実はその引き金を引いてしまって万事休す。そこから緊急のタイムリープでもう一度別次元で仕切り直しのシーズン2に突入するという激しい力技を見せられて、脱力しました。とりあえず正月休みも終わるし、一旦おしまいにする。後半とも言うべきシーズン2は、またいずれ時間のある時にでも。

 

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2021.01.01

「サイレント・トーキョー」

ひと昔前だったら、たぶんそれなりにヒットしたかもしれないと思った。今はなんだか古い感じがする。

たぶん感傷的なところがそうなのだ。

国際社会のリアルみたいなものは、日本人の中で、以前より意識されてきていると思う。親分の米国が唯一の超大国だった時代は、あまり考えなくてよかったあれこれが、今は自分たちで考えないとあぶないという時代になってきている。

だから、戦争(という政治の一形態)も含めて、他国のありようとか他国との関係とかについて、感傷に浸っているわけにはいかないと、より多くの人たちが気づき始めている。もちろん、人道や人権が大切であることは分かり切った上で、より複雑な事象に向き合わなければならないわけだ。

そんな状況の中に、改めてこの作品を置いてみると、残念ながら古臭い感じは否めない。あまりに視野が狭く独善的で感情的過ぎる。平和ボケ日本人に鉄槌を下すみたいな考え方自体が、もう賞味期限を過ぎているのだ。

そういうわけで、上映館が限られてくるのは尤もなのでした。

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「えんとつ町のプぺル」

年の初めにふさわしい、挑戦者の気概を語る物語です。勇気づけられる良作。吉本興業、なかなかいいものを作るではありませんか。ちょっと驚きました。

出だしはよくありそうなパターンで、少し退屈な時間になりそうだと思ってしまいますが、途中からぐいぐい良くなっていきます。伏線の張り方と回収が巧みです。特に、行方不明になっている父親がどんな形で物語に関わってくるのか、それがとてもエモーショナル。絶妙です。よくできた落語を聞いているかのよう。

加えて、街の成り立ちを説明するくだりが面白い。なんとこの町をつくったのは経済学者だというのです。その理論は、たいていのものが時間と共に腐って使えなくなるのに対して、貨幣は腐らないことから、その優位性が大きくなりすぎてしまったため、その弊害を避けるために、腐る貨幣を考案して広めた、というものです。ネットで検索してみると、「自由貨幣」「減価する貨幣」といった言葉が出てきます。こういう発想が子供語りに出てくるのはとても珍しいと思います。

その、善意と理想に基づいた町発祥の経緯が、反面、現在の町の閉塞に繋がってしまっているという設定がまたリアルで皮肉が効いています。

ちょっとしたことなのですが、こうした独特の要素がお話を彩って、陳腐な話に陥ることを回避しています。

安定の骨組みと、神宿るディテール。言うことありませんね。

 

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