「ザ・ハント」
お気楽なコロシアイでも見て気持ちを安らかに保とうと思って見に行ったら、これがもう皮肉の効いた爆笑問題作。コロシアイはまあお話の装飾的な付け足しで、むしろ嘘と断絶にまみれた米国の今を自嘲気味に誇張して拳で語るようなとんでもない作品。
明後日に迫った海の彼方の大統領選とかをプロレスを見るかのように楽しんでいるなら、この映画必見です。
でもねー。これが果たして自分たちに無関係かというと、全くそんなことはないなと思えてきて、だんだん笑えなくなるですよ。
もうね。どうにかならないんですかねこの行き詰まりは。生き残ったのが一応レッドネック側の彼女の方でまあよかったと言うべきなんでしょうかねえ。そういう風にこの作品は作られてはいますが・・。
それにしてもアメリカ人は銃と戦争が好きでしょうがないのね。と言ったら真面目に日々の生活に追われているアメリカ人は怒るだろうなあ。
映画としてはとてもよく作れていて、まあこれが公開まで漕ぎつける米国映画の水準なんだなと改めて感心しました。