「チャーリーズ・エンジェル」
「チャーリーズ・エンジェル」
https://www.charlies-angels.jp/
ちと差し替えです。
前のシリーズは、キャメロン・ディアスが中心軸としてしっかり立っていたけれど、それより何世代か後の時代を描いている本作は、明確な中心キャラクタを置いてないように見えます。女たちの集団による秩序、という感じ。なるほど世界は少しづつ変わってますね。
そして、前シリーズが男目線をかなり意識していたのに対して、本作はかなり女目線に寄っています。マッチョ感がなくて、代わりにスタイリッシュな感じが濃い。ファッションモデルばりの顔立ちのクリステン・スチュワートがそこを強く押し出しています。マッチョな感は長身のエラ・バリンスカさんの受け持ちだけど、やっぱりパワーより技巧が前に出ています。ナオミ・スコットは頭脳。いまや映画のキャラクタとしては欠かせなくなったギークの担当です。そしてもう一人、前のシリーズにはなかった戦略・ロジ担当とでもいうべきものが、エリザベス・バンクスさん。これ、なかなかいい構成だと思います。戦略を考える人間が、黒幕ではなく半分表に出てきているのは、現代を感じさせます。そしてこの人が俳優だけでなく監督・脚本も務めている。なるほど、だからこその女目線か、と納得します。
興行的に振るわなかった理由は、裏をかえせば、その女目線かもしれないなとも思います。なんだかんだ言っても、まだ女の時代は来ていない。まあ、日本だけでなくアメリカもそんなところでしょうか。
でも私はこの映画、割と好きです。煌びやかでファッショナブルな面が、分からないなりにいいなと思える。そういうところを見る人がもっと増えると、こういう作風のものも増えてくるのではないでしょうかね。