「バウハウス100年映画祭」
4プログラム6本の映画だそうで、その3つ目のプログラムの2本、「ミース・オン・シーン」「ファグス-グロピウスと近代建築の胎動」を見ました。
なぜ見ようと思ったのか、はっきりとはわかりませんが、たぶん、シンプルな近代精神の欠如が、近ごろ一種の病気のように思えて、清涼な空気を吸いに山へ行きたくなったようなものかもしれません。
内容は、各界の関係者がひたすらミースの「バルセロナ・パビリオン」とグロピウスの「ファグス靴型工場」をほめまくるだけなので、映画としての価値はあまりないと思いますが、近代の息吹を思い出すには十分だったと思います。
関係者たちの情熱的な解説の洪水が終わるころ、最後の方で、名もない訪問者の一言が投げ込まれています。
「ここには、いらないものが何もなくて、たくさんのものがある。」
もしいつかバルセロナへ行く機会があったら、このパビリオンは是非体験してみたい。