「108~海馬五郎の復讐と冒険~」
松尾スズキという人をよく知らないのだけれど、wikipediaでこれまでの実績をずらり見ていると、本作はこの人の人生を本人以外の役柄に反映させながら映画に仕立てたような気がしてきた。もちろん、思い違いだとは思うけれど。
笑えるといえば笑える。最初の方は、定型の笑いを少しだけずらしたようなこそばゆさが面白い。でもだんだん笑いより哀切感が強まってきて、そのどの場面でも、本人がその場面にぴったりに演じているのが、ちょっとすごいなと思った。多芸多才な人という印象で、その積み上げを1本の映画に仕立ててしまいましたとでもいうか。エロ要素もふんだんにあるのだけれど、エロ一枚だけの薄さではなくて、複雑な気持ちが二枚三枚と重なっている感じがいい。
フリーパスがなかったらたぶんパスしていた作品だけれど、普段見ているものとちょっと毛色が違う面白さがあった。
【追記】
でもこれ女性が見たら噴飯ものだけど(汗