「メタリカ&サンフランシスコ交響楽団:S&M²」
20年前にこの組み合わせでグラミー賞をとったとかで、その20周年記念かつ新しいアリーナのこけら落としということで公演があったそうで。音楽はさっぱりわからないけれど、先日「蜜蜂と遠雷」で味をしめたので、これはどうかなと行ってみた。
正直な感想としては、あまりうまい組み合わせとは思えなかった。3時間弱の途中で飽きました。ひょっとすると、ロックだけでも飽きたかもしれない。
ロックというのは、よく知らないけれど、例えば「春」を表現してみて、と言ったら、たぶん出来ないのではないか。「怒り」を演奏して、と言われれば、たぶん得意だろう。一方、オーケストラは、どちらもできるけれど、怒りの表現はロックより弱くなりそうだ。そう考えると、表現する対象に得手不得手がありそう。まあ当然と言えば当然だけど。
それで、この収録映像はどちらかというと、ロックの単調な力強さの方に寄っていて、オーケストラの繊細でふくよかな厚みは出ていなかった。仕方がありませんね。電子楽器の耳障りな音は大き過ぎて、劇場の音響も含めた環境で聞かせる管弦楽器の音を簡単に殺してしまう。
それに、ロックの方は音楽というより、ショー、あるいはパフォーマンスに近い。実際、ボーカルの人も、パート1が終わったところのトークで、自分たちの演奏を「ショー」と呼んでいた。まあ、そうなんだろう。
ということで、ちとはずれでした。
これに懲りずに、音楽ものも時々聞きに行くようにしたい。
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