「3人の信長」
くだらねー。と最初のうちは笑ってみていましたが、途中からちょっとシリアスになってきて、最後にまた多少笑いをとって終わる、いい流れでした。
信長人気の理由は、言うまでもなくその大志と、手段としての既存勢力大破壊にあるわけですが、本作でもその点は、影たちの忠心の源泉としてたっぷり参照されています。
部下たちが大将の志を正しく理解して共鳴している組織ほど強いものはないですよね。織田の面々の思い切りのよさと自主独立の行動に対して、旧今川家臣たちの煮え切らなさ、組織や権威への依存服従体質が、好対照で描かれていたのが、作品の質を上げています。
とはいっても、今川家というのは、比較的開明的な統治をおこなっていて、信長も施策の参考にしていたそうなので、義元は運がなかったというしかありません。その点にも終わりにちらりと触れているなど、作り手の目配りもよかったと思います。
ということで、失礼ながら予想に反して、良作なんではないでしょうか。
これが山手線のTOHOでいうと日比谷と新宿だけの公開というのが解せません。上野はやらないのねえ。池袋が開業すれば、そっち系統になるのかなあ。それまでは日比谷が引き受ける感じでしょうかね。日比谷が出来てから、日本橋がいまいち特徴がなくて、これからどうするのか気になります。
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