「おとなの恋は、まわり道」
冒頭の10分くらいで、もうげんなり。おまえらよくそういう屁理屈をずらずらしゃべり続けられるもんだな。ていう。
けどなんとなく見続けてしまう。なぜでしょうね。
たぶん、これは我々の日常の断面にとても近いから、なんじゃないでしょうか。
かっこよさのかけらもない、退屈でげんなりする日常。
そんな中に、ふと、奇跡が舞い降りる一瞬を見たくて、見続けているのでしょうか。
その忍耐は、最後にやっと、少しだけ報われます。
この二人がこの後もうまくやっていけるのかどうかわかりませんが、少なくとも男の方は勇気を振り絞って、彼女の家の扉をたたいたのですから。
開けた扉の向こうの男の、なんとも頼りなさげな、やるせない顔つきが、とてもいいです。キアヌ、こういうところで真価発揮w
あまりお勧めはしませんが、なんだか悪くない気がする一本でした。
個人的には、サン・ルイス・オビスポという町に、昔少しだけ縁があったこともあって、多少贔屓目かもしれません。