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2018.12.21

「アリー/ スター誕生」

この種のお話はまあ、個人の才能と消費市場の要求との間の葛藤とか、強烈で突出した才能の光を浴びて衰弱していく周囲の才能とか、だいたい描かれるものは決まっているわけですが、本作もまあ同様です。

そのいう点ではむしろ、歌と踊りを比較的純粋に見せてくれた「バーレスク」の方が、私は好きではあります。
レディー・ガガの声はちょっと一本調子なところがあって、アギレラの艶のある声の方が好き、というのもありますけど。

それに、エンタテイメントとかパフォーマンスとかで演出過剰なのも、ちょっと引けてしまうところです。そういうのはサーカスで見るから、もっとじっくり歌を聞かせてよと思うわけです。

この辺の過剰な感じは、一般大衆の消費欲求が求めるところでもあるでしょうから、罪作りというのでしょうか。

本作の前半は、才能を開花させていく過程が楽しめて、また、二人のデュエットもとてもいいのですが、後半はかなり暗いお話になってしまって、歌を聞かせる映画ではなくなってしまっているのが少し残念でした。

ブラッドリー・クーパーがレディ・ガガに食われていなかったのは、さすがだなと思いましたですけどね。自分で監督やってるのだから、それも当然ではありますか。

ということで、アカデミー賞とかはちょっと無理かなとは思います。

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