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November 2018

2018.11.23

「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」

はじめ、メキシコ国境を米軍仕様の装甲車が無許可で越えていって、しかもメキシコ国内の砂漠地帯の道路でロケット弾まで使った派手な銃撃戦の挙句、メキシコ警官を、いくら麻薬カルテルの内通者がいるからといっても、関係なさそうな普通の警官含めて何十人もあっさり射殺していくのは、さすがに荒唐無稽なんじゃないのと思っていたら、やっぱり普通に無理筋だったようで、政治家からストップ。

そりゃそうだわ、と納得しつつ安心した。異次元のB級ガンマン映画ではないようだ。

で、そのあとの展開はもう行き当たりばったりというか、これ、製作途中で何かあって脚本書き換えたんじゃないの、くらいの出来上がり。

それに、やっぱりボーダーラインという邦題は、ちょっとはずしてる。
原題通りにシカリオ(Sicario:暗殺者の意)なら、一応内容にフィットするのだが。

それでも前作はまだ、国境の麻薬取引絡みの話が中心にあったけれど、本作はもう完全にそこから逸脱しているように見える。
元検事の殺し屋は、どうやら仲間というか後継者を育成することにしたみたいだし。

つまるところ、これはリアルな(かどうかは知らないけれど)銃撃戦を見せたい作品だ、というのが正しい評価なのではないか。ほかの要素はそのためのお膳立てに過ぎないというわけだ。

それはそれで、悪くない。
下手にイケメン俳優なんか使わずに、ベニチオ・デル・トロを充てているのも大正解だし。w

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「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」

美しくも悲しいお話ですね。
魔法動物のかわいらしさがちょうどいい息抜きになっていて、メリハリあります。

ハリーポッターと違ってこのシリーズのいいところは、魔法が発動するときのスペクタクルがあるところ。大人の魔法使いらしく強大な魔力で、光や炎や闇を操って見せてくれます。

そして、今回の悪役のグリンデルヴァルト。心に野望と嘘を秘めた、紛れもない悪役なのですが、人を虜にする巧みな言葉に、魔力と同じように強力な知性が感じられて、魅力的です。ダンブルドアとの絆も明らかになって、双方、切り札を手に入れ、綻びの種も播かれ、決戦のお膳立てが整ったところまでが、本作。次も見ないわけにはいきません。

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2018.11.18

「バーフバリ 伝説誕生 完全版」

なんですかこの超絶エンターテインメントは!
桁違いに面白いです!

まずエンタメとして王道ど真ん中。あり得ないほど作られたお話と、ちりばめられた歌と踊り。ボリウッド映画の真骨頂ここに極まれり。

それだけでなく、芸術的にもこれはというシーンがいくつもあるのです。
ワタクシ的に特に刺さったのは、悪役一派の王子を討ち取るシーン。討たれた方が、首無しのまま二歩、三歩と歩くモノクロの構図。
凄いですこのオリジナリティ! クオリティ!

いやー、理屈抜きでこんな面白いものは久しぶりに見ました。頭で考えるといろいろこっぱずかしいとか笑えちまうところも多くて、それがまたいいのですが、考えるのやめて感覚で見ましょう。

この作品自体もロングランだそうだけれど、これの前作というか、時代的にはこれの続きがあるそうで、そちらも映画館でやっていたら是非見たい!

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2018.11.16

「アンダー・ザ・シルバーレイク」

ハリウッドの自虐映画というか、よくわからないな。
あるいはハイソの裏側をうっかり覗いてしまった庶民の戸惑いというか。

前者と取るなら「マルホランド・ドライブ」の焼き直しだし、後者なら「アイズ ワイド シャット」が頭一つ出ていた。

ただまあ、こういうカテゴリの作品もときどき作っては出しするのはいいことなのかもしれない。そういう系譜が途絶えてしまうのも、それはそれで残念だし。主人公がなんとも今風のダメさ加減を出してはいたのは、焼き直しの中にも新味はあった。

見るのに忍耐が必要で、その割に、なんだ結局言いたかったのはそんな程度のことなの、という落胆がちょっぴり残る作品。

いや、ちと悪く言い過ぎか。

いいところをひとつ挙げると、紆余曲折の末にTV電話越しではあるが邂逅を果たした彼女が、「もうここから出られないし、この生活を楽しむわ」みたいな達観を見せていたのはよかった。

結局、壁の向こう側もこちら側も、囚われている点では実は大差ないのかもな、と思わせる点には価値があった。

彼はしかし、この後どうするのかね。とりあえず、彼女の影響で、つまらない拘りがひとつ消えたのはよかったかもね。

そうそう、それから、日本語公式ページの水のエフェクトはとてもいいですね。綺麗です。映画の淀んだ感じを洗い流してくれそうです。

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2018.11.10

「GODZILLA 怪獣惑星 最終章 星を喰う者」

こういうカルトっぽい屁理屈の羅列でお話が進行するのは、嫌いじゃないですけどね。

もしそれが嫌でも、黄金のギドラの描写はとてもファンタジックで、巌のごときゴジラとの対比を見ているだけでもいいです。

絵はイマジネーション豊かでよかったと思います。

お話の結末としては、解脱ということでしょうか。憎悪からの解放みたいな。

4つの種族に四者四様の落ち着きどころを与えて、最終的な勝者を決めずにありのままにしておいたのはよかったかもしれません。

いや本当は、2つに集約ですかね。

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2018.11.09

「十年」

十年後の自国の姿を5人の監督がオムニバスで描くプロジェクト、だそうです。もとになったのは、香港の自主製作映画だとか。w w.tenyears-movie.com/ ほかに、台湾とタイで作られたようです。

日本で作られたこの作品は、SF小説ならいくらでもありそうな内容で、ちょっと陳腐かな思いました。

しかし現実なんて陳腐なものだし、目を背けているとまずいことになるだろなとは思うわけで。

作品の出来がどうであれ、ここで描かれている話は、こんなあからさまな形ではないけれど、もっと巧妙に、知らないうちに侵食してくるような気はします。

いやですのう。
いやだと思わせるのが趣旨でしょうから、成功ですね。

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2018.11.02

「華氏119」

変だと思うことはやっぱり素直に変だと声をあげないといけないですな。
という気持ちにさせられる怪作。

この監督さんは、誇張の多い人だから、一応話半分で聞いておこうと思うだけは思うのだが。。。結構脂汗出ちまいました。

それにしてもアメリカ、だいぶガタが来てるんだなあ。

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「VENOM」

よいな。これはよい。好みです。
残虐と言っているけれど、なかなかどうして諧謔味のあるコンビじゃないのこの二人は。原作アメコミでもそうなのかしらん。

憑依ものなどによくあるパターンを、ここでは寄生という形で実装。超常の力と人の心を持った存在の活劇、と書くとほんとに飽きるほど繰り返される黄金のプロットなんだけど、飽きないのよねー。作り手が上手だとねー。

そしてVENOMは弱点が割と簡単に突けて、人類が本気を出せば制圧は容易そうなところが安心して見ていられる。悪いところや病気のところを食べてくれる白血球みたいなものかな。

今回、4体のシンビオートのうち、2体が残ったわけだけれど、ヴェノムではない方のは、エンドクレジット後のおまけに出てくるのがそうなのかな?
今後も面白そうなシリーズで期待大。

そうそう、彼女が高校生みたいなミニで走るのが、これがまたいいんぢゃー。

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