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2018.10.07

「日日是好日」

樹木希林さん出演の最後の作品ということで見に行った。
俳優さんがというより、映画作品としてなかなかいい味わいだった。

「日本的」とは何かということを、ときどき考えるけど、この映画は比較的よくそれを表している気がする。

高邁な理想、大きな物語、進取の気性、そういう人を鼓舞する考え方とは異なるベクトルを持つもの。天よりも地。平穏な日常こそが実は大切であるという感覚。その芯になっているのが親子のつながり。
そんなところだろうか。

「頭で考えるのではなく手が自然に動く」ようになるまで続けて、その先に、研ぎ澄まされた感覚や、積み重ねられ受け継がれてきた知恵に気付くことに喜びを感じる心のありよう。そういうものが、作品を通じてよく表れている。

もちろん、頭で考えるといろいろ批判はできるのだけれど、とりあえずこれはこれでよしとしたい。

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