「ブルーム・オブ・イエスタディ」
いや、君ら本気で頭おかしいわ。異常だわ。
ほんと見ていてイラつく(笑)。
この脚本書いて台詞考えた人の頭の中を見てみたい。
というくらい、本物感のある異常さが、普通のふとしたやりとりから、ぽろりと随所で顔を出す前半。
とても居心地が悪い。でも見続けてしまう。
劇場の椅子で、そんな風にじたばたしているうちに、いつの間にか、スクリーンの方は、不器用な男とそうでもない女の恋愛に変容します。
これがなかなか刺さる。
で、まあ世評ではそこを見て、これは恋愛映画ですねウフフ、みたいなことにされているらしい。そういう態度が大人であると。
でも私の感想は、ちょっとそれとは違う。
この不格好な恋愛の裏側には、ヨーロッパ人が抱え込んでいる深い淵があって、私のようなおっとりした戦後平和日本人には、ちょっとショックだった。
そもそも欧州の近代は戦争で発展してきたようなところがあるわけだし。その挙句の二度の大戦なわけで。
あんな生々しい傷を抱えて、あっちの大陸の人たちは、日常を生きているんだ。
それを、不格好だけれど、恋愛と絡めて、共感を呼ぶ形で見せてくれた。
力作です。