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2017.07.02

「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」

1はもうそれは面白かった。
その後だんだんつまらなくなって、前作は最低だった印象。
本作は、まあ一応の区切りで、それなりにはよくなった。

なぜ2作目以降がつまらなくなったかというと、ジャックス・パロウという稀代のキャラクタが主役でなくなったから。

もちろんお話の中心付近にいつもいるのだが、鍵を握っていない。というか、そう見えない。あっと驚く切り札で絶体絶命のピンチを切り抜ける、スパロウの底知れない存在感がない。1作目では、例えばアステックゴールドの1枚を密かにくすねて持っていたあたりに、その面目躍如たるところがあった。
その後の作品では、作り手は例のコンパスに少し頼り過ぎたのではないか。大仕掛けのアクションも、ちょっとスパロウのキャラクタと微妙に合わない気がする。

その代わりに、毎作ぶっとんだ敵役が出てきて、デイビィ・ジョーンズ、黒ひげ、そして本作のサラザール、いずれもよかったのだけど、やっぱり主役が光ってこその敵役でしかない。

敵役のストーリーにあまりに比重を置き過ぎると、主役のスパロウが狂言回しの傍観者になってしまう。

まあ本作で、口はとんがっているし胸はむにゃむにゃとかさんざんいじられたキーラナイトレイもオーランド君を取り戻したし、めでたしめでたしでシリーズ終了ということに。
と思ったら、何ですかそのスタッフロールの後のアレは。そうえいば彼はオーランド君にフライングダッチマンの船長の座を追われた後、どうしていたんでしょうね。

もう主役はどう見てもジャックじゃないよね。
そいうことにしたらいいんじゃないか。

ともあれ、本作はそこそこの出来ではありましたので、誤解はなきように願いますけど。ハビエル・バルデムがこういう役で出てくるの、いいですよー。そこはすばらしい。

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