「ハドソン川の奇跡」
「信頼できる人間」とはこういうものだ、という像を描き出している。
イーストウッドの監督としての才能に改めて惚れ直した。
あっさりした抑えた調子のなかで、伝えるべきことをきちんと伝えている。
簡単なことではないはずだが、それをあっさりやり抜いている。
イーストウッドは以前、自分の主義主張とは別に、米国人が見たいと思うだろうものを、自分は映画にしている、という趣旨のことを言っていたが、そのとおり、またしても、米国の今を読んで、必要なものを投下している。
その眼力は、いつもどおり素晴らしい。
演出や映像が過剰なエンタテイメント映画が盛んな中で、一服の清涼剤。
とてもいい映画を見せてもらいました。