「亜人」
漫画が原作の3部作のうちの2。
不死身の超人が、その能力ゆえに国家に利用され、人々から疎まれ、同類の中でも武闘派、穏健派、無関心派などに分裂し、その中で高校生が成長する。
手を変え品を替え繰り返されるストーリーの定番。
とはいえ、なかなかよくできている。こういうのはディテールが大切。そこがこの作品は悪くない。
原作は読んでいないし、1も見ていないので、いろいろ疑問はあるのだけれど、この黒い影のような存在の設定はお面白い。まあ、スタンドでしょ、と言われてしまうと、スタンドに含まれてしまうのだけど。やっぱり荒木飛呂彦は偉大。
亜人と現代兵器の戦いかと思うと、亜人の方にも軍隊歴のある者がいたりしてやっかい。かと思うと、国家政府の側にも隠れた亜人がいたり。戦略要素もあり、合従連衡もありで結構楽しめる。
ただちょっと、ヤンキー気質をちりばめているのが、自分的にはどうなのかと思う。底辺のガス抜き妄想のような作り方に寄り過ぎると、勿体ないと思うのだ。亜人というアイデアや、プロットのあれこれが面白いだけに、狭いファンだけに偏らないようにしてほしい気もする。そのクラスが「狭い」範囲ではなくて、広がりつつあるのだとすると困惑するが、違うとも言い切れない。作り手はそういう世の中の変化をうまく掴んでいるのかもしれない。
いろいろ考えてしまうネタがちりばめられていて、それで奥行が出ている。
にしても、またも厚労省か。時代の最先端じゃないか。
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