« 「ギヴァー」 | Main | 「進撃の巨人 後編」 »

2015.09.12

「天空の蜂」

久方ぶりの東野圭吾作品。予想通りのテイスト。
たぶん、小説の方はそれなりの仕上がりなのだろう。

この作家が取り上げる題材は、ルポルタージュのような方法が
合うような気がいつもしている。
映画にしてしまうと、どうも薄っぺらい感じがぬぐえない。

たぶん、文章なら緻密に描くだろう、ものごとの背景や心理描写が、
映画という形式の中に詰め込むには多すぎるのだ。
それとも、映画づくりの方にまだ工夫の余地があるのだろうか。

とまあ、批判的なことを先に書いたけれど、
連続テレビ小説のように、トラブルが持ち上がっては解決する波状攻撃は
かなり緊張感があってよい出来だ。

自衛隊に対する世間の見方が、3.11前後で大きく異なることや、
原発の安全神話が、逆に安全対策を阻害していることなども、
きちんと捉えて、話の背骨に据えている。

エンタメとして楽しむ分には、申し分ないのではないでしょうか。

Pic02

|

« 「ギヴァー」 | Main | 「進撃の巨人 後編」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事