September 2015
2015.09.26
2015.09.22
2015.09.21
「ピエロがお前を嘲笑う」
クラッキングは、コンピュータの脆弱性を突くものだと思われているし、実際、表面的にはその通りなのだけど、実は人間の方がセキュリティホールになってしまうことも少なくないらしい。
この映画は、その基本をちゃんと踏まえていて、机の前でキーボードを叩きさえすれば何でもクラックできるかのような幻想を排している。
主人公たちは、ごみの山をあさり、臭く危険な下水道で体に傷を負い、看守を情でほだして騙まくらかして、目的を達する。そういう泥臭さを、コンピュータの世界と並行して描いている。
その点がとても評価できる。
一方で、マシン語ができれば天才、みたいな見方には難癖を付けたくなる。それが本当なら、6809で生まれて初めてゲームを作ったり、Z80のコードをICEでごりごり書いてデバッグしていた私は天才のはずだ。
いや、ひょっとして天才なのか>自分?(笑)
まあ、時代を経るにつれてコードの層が積みあがってきて、各時代ごとに中核になっているレイヤがあるというだけのことなんだろう。
いま気になるのは、スマホが世界を統べる以前、ガラケーが日本を席巻していた時代に、日本の大手メーカーが使い捨てにしてきたDSPプログラマーたちのことだ。いまごろ世を恨んで何か企んでいないか、そちらの心配もないとは言えない。
セキュリティの世界の風景も、状況はどんどん変わっているようで。最近はこんな感じでもあるらしい。「ビッグデータツールチェインのセキュリティはビッグリスク、あるいは、誰もHadoopをスクラッチからビルドする方法を知らない件について」
映画ほどでなくても、少し深刻な事案が具体化して、揺り戻していくことになるのだろう。
というようなことをつらつら考えるには、いい題材ではありました。
主人公の彼が、頼りないオタクから一人前の男になっていくプロセスという見方は、ここでは採らないことにしておこう。それではまるで、不敵な犯罪者こそ一人前みたいな誤解を生みそうだし。
2015.09.20
2015.09.19
「キングスマン」
これは傑作エンタテインメント。
英国風のキザな感じも、コリン・ファースが演じると嫌味が消えて、俄然恰好よく見える。加えてアクションもキレッキレ。コリン・ファース、どこで練習したんだと思うけど、これはカメラワークの巧みさも半分あるんだろうな。
アクションのキレといえば、悪役の彼女が凄い。スタントさんなのかどうかわからないけれど、映画というより、ほとんどサーカス。なんですかこの凶悪過ぎる武器と、それを縦横に振り回すアクロバティックな体捌きは。この映画の魅力の半分くらいは、彼女が作り出してると言い切って構わないでしょう。
ほかにも、ちんまいけれどウィットの効いている武器類とか、闘いを宣言する気の利いた台詞とか、われわれ外国人がイメージする少し古風な大英帝国庶民風味満載。車といえば例のロンドンタクシーだし。
そういうわけで、なにかこれまでにないテイストの娯楽映画を楽しませてもらいました。
こんな面白い映画が、なぜか小さいスクリーンなんだよね。
どうみても興行側の選択眼おかしい。
毎回満席でなかなか席がとれません。
「進撃の巨人 後編」
予算が少ないなりに、結構がんばってる。
前編同様、巨人の見せ方がうまい。
役者の大根ぶりは相変わらずなんだけど、
一生懸命な感じが前に出てきた気がする。
それが、作中の人物像とうまく重なる。
計算してやっているとしたら、なかなかのものだ。
見る側が、大根ぶりに慣れてきたせいもあるけど。
お話しの落としどころは、まあこんなものなんだろう。
しまいには全員巨人化できるんじゃないか疑惑が
ふつふつと沸いてきて、
ミカサも巨人化したら・・オホッ?
という想像を密かに封印したり。
まあ、頑張ったで賞をあげたい。
原作の展開はどうなっているのか気になるけど
30巻は少々長い。。
どこかにあらすじの要約が落ちてないかしらん。
アニメ版というのもあるみたいだから、
それを見ればいいのかな。
2015.09.12
「天空の蜂」
久方ぶりの東野圭吾作品。予想通りのテイスト。
たぶん、小説の方はそれなりの仕上がりなのだろう。
この作家が取り上げる題材は、ルポルタージュのような方法が
合うような気がいつもしている。
映画にしてしまうと、どうも薄っぺらい感じがぬぐえない。
たぶん、文章なら緻密に描くだろう、ものごとの背景や心理描写が、
映画という形式の中に詰め込むには多すぎるのだ。
それとも、映画づくりの方にまだ工夫の余地があるのだろうか。
とまあ、批判的なことを先に書いたけれど、
連続テレビ小説のように、トラブルが持ち上がっては解決する波状攻撃は
かなり緊張感があってよい出来だ。
自衛隊に対する世間の見方が、3.11前後で大きく異なることや、
原発の安全神話が、逆に安全対策を阻害していることなども、
きちんと捉えて、話の背骨に据えている。
エンタメとして楽しむ分には、申し分ないのではないでしょうか。









