「PSYCHO-PASS」
まあ、確かに、いつまでも攻殻でもないだろう、という感覚はわかる。TVアニメが原作の由。公安があんな火力を持っていて、それでなんと、「厚生省」の下部組織・・・いや、何でもありません。以下ネタバレ。
地上走行型のドローンが、眉村卓の司政官シリーズに出てくるSQ1を彷彿とさせる。官僚制の舞台裏をチラ見せする点は、攻殻と似ているところもある。
平和の輸出という視点は興味深い。そういうことを実際に口にする人もいるけれど、具体的な方法がぴんとこないと思っていた。この作品ではそれを、かなり強制的にやろうという設定だ。人間の犯罪性を数値で評価するシステムを、国外で稼働させる実験プロジェクトという形をとっている。平和のシステム化と、犯罪的的人間(て何だ?)の強制排除。程度問題だから、アブナイかどうかは言わない。
小難しそうなテーマに沿うように、台詞のほうもテツガクめかした応酬がテンコ盛りで、とってもうざい。ジャパニメーション相変わらずだな。
それを、あれこれ突っ込まずに軽く聞き流して、ドンパチの部分を楽しめれば、この作品の鑑賞姿勢としては合格なんだろう。そういう見方で楽しみました。アニメーションの技術は、もうこれは凄いと言うに尽きる。
そうそう、あの特殊な武器は、ちょっと「イシャーの武器店」を思い出させる。持つ者の立場が少し違うけれど。
いろいろ昔のSFを思い出したという点で、割と面白かった。