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2014.12.14

「ホビット 決戦のゆくえ」

三部作最終話。さすがに指輪物語6本目となると、少しマンネリ感がある。とはいえ、それぞれ観客自身が好きなキャラクタが活躍するのを見れば、十分満足できる内容。

私的には、やはりガラドリエルがよい。力ある者というのは、一種の鬼だけど、ケイト・ブランシェットは、それを表現するのがうまい。エルロンドやサルマンも怯む冥王サウロンの出現に、衰弱して横たわっていたはずが、むくりと起き上って、美しく穏やかな貌から一転して、鬼の貌を見せる。痺れます。ほんの短いシーンなんだけど本領発揮。

トーリンの変貌ぶりもよかった。流浪の民を率いる強い意志を持った王子から、王座と宝を手に入れて竜の病に侵され抜け殻のようになった虚ろな王まで、振れ幅が大きい役をきっちり演じていた。

スランドゥイルは冷血漢のような描かれ方をしているけれど、過去に何かあったことをちらりと窺わせるのがにくい。
タウリエルにかけた言葉、"becouse it is true." は短いけれど、密度が濃い。

ほかにも、主な登場人物それぞれが、よく造形されている点が、多くのファンを引き付けるこのシリーズの魅力。

戦いのシーンが少し長目で、ダレた感じがあるのは、やむを得ないか。全キャラクタの決着を最後まで引き延ばして、一気にそれぞれにカタを付けさせると、どうしてもこうなる。

でもまあ、またLotRを見たくなるくらいに、纏められていました。

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