「マレフィセント」
魔女はなぜ翼を失うことになったのか。そしてあまりにも有名なあのお話との関係は。予告編で大いに興味をそそられた作品が、やっと本邦封切。以下ネタバレ。
"go away" と "go along" の違いがわかったぞ。(笑)
それはさておき。
ディズニーは、お姫様物語を本気で再構築するつもりだろうか。白雪姫に続いて、今度は眠れる森の美女。ここで再生がうまくいけば、また数十年はこれの著作権で稼げるかもしれない。とは穿ち過ぎか。
お話の方は、案外あっさりした展開。おどろおどろしさは控えめで、むしろ、魔女・・ではなく”妖精”マレフィセントの憎めない行動にほっこりする。
それにしても、なんという女性中心な視点。男は、嘘つきで強欲で暴力的か、イケメンだけど下僕か、同じくイケメンだけど道化か、そのくらいしか出てこない。悲しいです。(笑)
王国を統合して平和をもたらすのが、大勢の家臣を従えた偉い男ではなく、あるいは見た目だけの優男でもなく、ましてや優秀だがただそれだけの男でもなく、人の裏切りを知ってそれを乗り越えた女性でした、というのが、新時代のお姫様物語の核になりそう。
まあ、その方が平和でいいかもね。
(追記)
ヴィヴィアンちゃんの可愛さに目が眩んで、てけとーな感想を書いてしまったけど、徐々に冷静になって考えてみると、この映画、強い女性を描いているのは疑いないけれど、その一方で、子育て期間中は翼を封印するお話でもあるのねー。
子どもを産むのは女性にしかできない一大事だけど、その後、子育てまで全部引き受けるかどうかは、制度はともかく、意識の上では選択の問題になりつつある。
だから、男はそれを引き受けてくれる女性に感謝しないとね。
育児期間中にろくに稼ぎもふやせなかったら、この映画の王様みたいな目にあうかもねー。こわいわー。(笑)