「オー!ファーザー」
同じおやじ4人でも、「ラスト・ベガス」に比べると、こちらはやや低年齢層おやじ。そして設定はいくらなんでも荒唐無稽。近所の知り合いのおじさん4人組でも話は成立しそうだけれど、ほろりとさせるところは親父の方がいいか、というくらい。以下ネタバレ。
荒唐無稽ではあるけれど、幅のある人間を育てるにはいかに多くのロールモデルが子供の周囲に必要か、ということを窺わせるにくい設定でもある。
4人のおやじが、それぞれにある種の典型。それが素直な高校生の主人公に様々な影響を及ぼしていて、そこを見るのが面白い。たくさんの大人に見守られて子供が育つことが、難しい世の中だからこそ、この映画はそこに焦点を当てて成功している。事件云々は、それを引き立てるための単なる仕掛け。
伏線とその回収は、邦画らしく手が込んでいる。このあたりは、ハリウッド映画より断然邦画の方が平均値が高い。それを見るのも楽しみのひとつ。
邦画を観たのは久しぶりだけど、それらしくてよかった。
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