「アメリカン・ハッスル」
"Hustle" には、いかがわしい手段で金を儲ける、といった意味があるらしい。実話が元になっているということで、かろうじて許せるストーリー展開。筋書きがあるようでいて見えにくい。日本で違法とされる囮捜査は、米国では合法だそうで、事件から30年以上経って、まあこういう映画も成立する余地があるということか。
お話よりむしろ、俳優の使い方が興味深い。それぞれの固定的なイメージをあえて壊して、まったく違う役をやらせてみた、そういう感じの作品。うまくいったところも、そうでないところもあって、どうだろうか。
以下ネタバレ。
あらすじは、小ぶりな仕事で堅実に稼ぐ詐欺師を、FBIが脅して捜査協力させ、政治家を罠に嵌めて手柄を立てようと画策し、それはある程度うまくいくものの、詐欺師の方も自分の世界の義理をぎりぎりのところで立てて、官憲の鼻を(少しだけ)あかす。というもの。マイアミのマフィアが出てきたり、純朴そうな地域ボスが出てきたり、ワルそうな上院・下院議員などなどオンパレードで、米国市民の下種な興味を掻き立てそう。まあ、政治の世界にはいろいろあるのねという程度。FBI職員たちが、自分の功名心のために、かなり強引に罪人を作り出そうとするところが、自分的には興味をひかれた。
それよりも、御年40の大台まであと少しというエイミー・アダムスおばさんが、可憐さという魔法の粉を封印して、実年齢に見合う役を露出度MAXで演じていたのに大注目。何ですかそのチチとかフトモモとかわ。ストーリーを追うどころじゃありませんよ。頭がくらくらします。やはりこのあたりが最大の見どころなんでしょうか。w
でもなー。24歳のジェニファー・ローレンスと、肌つきあわせて競わされると、どうみても24歳プリプリお肌に、全然、まったく、敵わないわけで、多少痛々しくなくもない。
あとはまあ、全部付け足し。
と思った時点で、この映画の鑑賞ポイントを見失っている気もするが。w
クリスチャン・ベールの詐欺師は、サングラスをかけているうちはそれっぽいものの、素顔を晒すと、目元の真面目さが目立ってしまって、ちっとも詐欺師らしく見えない。まあ優れた詐欺師はそれっぽく見えないのが必須条件といえばそうなのだろうけど。この人に詐欺師はむりだわー。と思いました。で、そういう人物が要所で大物詐欺師らしい仕込み技を見せるのね。もう騙されまくり。
これがアカデミー賞とか、冗談もほどほどにしてもらいたい。
でも米国人には、あのスキャンダルかー、とか、厚顔無恥あるある、とかでウケるのかなあ。
このおっさん詐欺師が、最後に足を洗うのが平和でいい。
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