「グリフィン家のウエディングノート」
このところ、ロバート・デニーロがパパを演じるのを妙にたくさん見せられている気がする。これもその一本か。少しどたばた感が強すぎて、昼のバラエティーショーを見ているような錯覚を覚える。そんな息抜き映画。以下ネタバレ。
どこがバラエティ感満載かというと、例えば、コロンビアから来た花婿の妹の脱ぎっぷりとか。なぜそこで、みたいな不思議感が漂う。あるいは、おしまいの方で、離婚したけれどいいお母さん役だったはずの初老の女性の不倫が突然暴露される不自然さとか。あるいは、新郎新婦がなぜか会場とは別の場所で宣誓するのも唐突だし、それを駆け落ちだと騒ぎ立てるのもなにか取ってつけたようなわざとらしさがある。
全体にあまり上質な語り口とは言えない。
テーマはおそらく、結婚制度や夫婦を巡る男女のあり方だろうけれど、あまりに当たり前に離婚案件が転がっているので、身の回りにあまり離婚者がいない者としては、いまひとつ馴染めなかった。もっと重いはずだろう、離婚というのは。
それとも、最近はそうでもないのかな。よくわからない。
そういう、古い価値観に縛られている代表として、コロンビアから来た生みの親を登場させているのだろうが、ほとんど役に立っていない。
カソリックの神父が飲兵衛(自粛中)だったりするのは、一応、お笑いだし、結婚式当日の会場と会衆の、統一感のあるパールホワイト感とかは、なかなかよいので、その辺りを楽しめばよいのだろうか。
見たことをすぐに忘れそうな、映画というよりTVドラマと呼んだ方がしっくりくるものでした。
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