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2013.10.27

「グランド・イリュージョン」

4人のマジシャンが作り出す華やかなイリュージョンが楽しめる。映画の枠組みを使った一種のマジックショーと思ってみればそれなりの出来。マジックだからネタバレはなし。

他の分野のパフォーマンスを取り込んだ映画で思い出すのは、落語を入れ込んだ「しゃべれどもしゃべれども」と、サーカスを映像で見せる「シルク・ドゥ・ソレイユ」。前者は、落語の部分をじっくり味わって楽しませる作品だし、後者はもう、映画という形式自体が背景に後退して、サーカスそのものを楽しむ仕上がりだ。映画的な部分は、編集でパフォーマンスを引き立てる役割になる。

この作品は、イリュージョンというパフォーマンスと、映画という形式との境目あたりで、少しどっちつかずな感じもあった。映画的な諸々は消化不良で、はっきり言うとダメダメだ、イリュージョンそのものを楽しみたいところだが、そちらはそちらで、銀行強盗も口座のハッキングも本当に起こった設定だし、それでは犯罪者の影を背負ってしまう。どうなんだそれは。

この境目の微妙な感じは、フォーホースメンのリーダー、アトラスが、FBIの取調室で見せた手錠の移し替えマジックに象徴的に表れている.。マジックで手錠をはずせるのは、種があるからであって、本当に掛けられた手錠を外せるわけではない。それは物理的に無理。

そういう目で見てしまうと、このシーンは興醒めになってしまう。でも、映像として、ストーリーとしては、ここが最高に面白い。手錠をはめられて抵抗できない容疑者を前に凄んで見せる生真面目な捜査官が、一瞬で立場を逆転され、唖然とし、狼狽する様子。それを鼻で笑って傲然と立ち去るマジシャン。こたえられません。おまけに・・おっとこの先はマジックの種だから、知りたい方は劇場で。ジェシー・アイゼンバーグはこういうシーンに、これ以上ないくらいはまる。絵になる。

ストーリーにはあらが目立つし、神秘主義風の背景設定は全然生かされていないし、メラニー・ロランは無駄に美人だしで、映画作品としてはいまいちだけれど、この鮮やかなイリュージョンのイメージだけは、そこそこ楽しめる一本でした。

Pic02

それにしても、メラニー・ロランはいったい何だったの?

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