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2013.09.01

「オーガストウォーズ」

米軍がハリウッド映画でいつもいつもカッコいいところを見せて正統性を主張しているのだから、おれたちロシア軍だっていいところを見せようぜ! という気分が伝わってくる映画。ロボットのシーンがプロモーションで多用されているので、パシフィック・リムのようなロボットものと誤解されそうだが、そうではない。以下ネタバレ。

ヒロインが走るときの手首の角度に注目するのが、この映画の正しい鑑賞態度。ロシアの男性が女性に対して抱いているファンタジーがよく伝わってくる。ほんとか(笑)。

米軍の活躍が主に飛行機乗りや特殊部隊に焦点を当てて描かれる点に、その海洋(情報)覇権国家としての性格が表われているわけだが、本作を見る限り、ロシア軍の花形はやはり戦車であるように思われる。「戦車に対抗するには戦車しかない」という作中の軍人の台詞に、それがよく表れている。米軍なら「対戦車ヘリはまだか」と、必ず言うはず。どう見たって、かっこいいのはロシア軍の方。(もちろん勝つのは米軍の方。たぶん(笑))

このロシア軍の地に足の着いた感じが、たまらなくノスタルジックでよい。ヒロインの手首の角度は、このノスタルジーと対を成しているに違いない。ほんとですか(笑)。

もちろん、他国に侵攻するには空爆だけでは意味がなく、地上軍の進出が不可欠なことは言うまでもないのだが、いまや、そういう形での武力侵攻は、避難の集中砲火を浴びる時代になったのだから、地上軍ラブなこの映画が、こよなく愛おしいファンタジーに映るのは致し方ないことなのだ。

作り手もそれは承知で、地上をはいずりまわる男どもの姿を泥臭いけれどタフでかっこいいものに見せることに心を砕いている。その行動の動機が、可憐な母親の息子救出の一念を手助けするという、これ以上はない正統性を帯びている点でも、昔堅気で好感が持てる。もちろん、この映画の題材になったグルジア紛争の真実とは別物だろうけれど。

離婚問題やら経済優先の風潮やらも盛り込まれて、ロシアもご多聞に漏れずそうなのかと、感慨を抱いたりもする。あの国の世相というのは、ほとんど伝わってこないから、たとえ作りものの映画であっても情報としては価値があるかもしれない。

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