「二流小説家」
原作は読んでいないが、とっても面白いのだそうだ。特に、殺人鬼の芸術観と、二流小説家の草の根観がぶつかりあうあたりが。二流小説家の方のキャラクタが立っていて、かつ、殺人鬼のロジックに切れがあるとき、そういうことが起きるのだろう。映画化でそれが実現できたかというと、微妙。
作品自体よりも、これを見ていて、なぜDVDやネットではなく映画館へ足を運ぶか、その理由が自覚できた。緊張感なのだ。
カルトっぽい緊迫感のある映像と台詞、緊迫したミステリ。広い劇場が水を打ったように静まる中で迎えるクライマックス。そういうものが、映画館の暗闇にはある。
もちろん、ホームシアターも環境としては良いのだが、大勢の人間が、物音ひとつたてずにスクリーンに集中している、あの緊張感は、映画館だけのものだ。
作品の感想をいえば、少し消化不良な感じもした。遺族たちのキャラクタが中途半端というか、唐突な感じもあったり。原作小説の和訳が出ているそうだから、そちらを読むのがよいかもしれない。
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