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2012.10.27

「009 RE:CYBORG」

映画の感想の前に、今日の幸運を自慢します。

メディアージュで11時の初回を見たのだが、舞台挨拶があった。(知らなかったヨ) 監督はじめ、声優の面々が揃って登場。挨拶のあと、みなさん舞台からおりてきて、観客の方も前5列あたりまで詰めて移動。顔の見える距離のアットホームな雰囲気の中で、製作秘話、というと大袈裟だが、いろいろな話が聞けた。こんな機会は滅多にない。

こんなことができたのも、意外に席が埋まっていなかったからで、制作側にとっては本当は残念なのだろうけど。。

メディアージュはネット予約がなく、切符は必ず現地の窓口で買うようになっている。なので、公開日前にネット予約だけで満席になってしまうような人気作品の場合は、却って席が空くことがあるようだ。実際、バルト9などはとうに満席で、私もそれを確認して、こちらへ流れて来たのだった。

それが、嬉しい方に転がった。

声優さんそれぞれの一発芸や、トーク、チームワークのよさなどが見えて、とても楽しい冒頭の30分でした。
なんとか盛り上げようと言う作り手側の熱意と機転、それに応えた館側の配慮に感謝。

* * *

そうそう、映画の感想文だった。

監督が、「オールCGで透明感のある映像。キャラクタも、セル画と違って、独特の感じ」と言っていたとおり、ちょっと不思議な、初めて見る映像に思えた。「透明感」は、言葉で言うのが難しい。実際に見てみるしかないが、たしかにこれまで経験したことのない感じ。3Dの魅力を引き出す新しい技法なのだろうか。

キャラクタの方は、サイボーグとしての特殊能力を際立たせる作品だから、人間ドラマ的にやや平凡になるのは致し方ない。しかしその中で、フランソワの表情は見逃せない。島村ジョーを回収したあと、洗面室を通りがかったときの表情が、すんごくよく描けていてドキッとする。あの通りすがりの表情のおかげで、その直後の展開にすんなり入れる。どういう展開なのかはwktk見てのお楽しみ。あのもっさりしたサイボーグ服を、フランソワーズだけには着せなかったのは、おおいに正解。いや、着てたシーンもあったか。もう見ちゃいない。w

まあ、本筋ではないのだが。

そのお話の筋の方は、009シリーズに共通して、期待にたがわず荒唐無稽。これとどう戦えと言うのでしょうか。アメリカ陰謀論と軍産複合体悪人説が、相変わらず組み込まれているのも良。009はこうでないと。w

核爆弾の破壊から、ひとり生き残ってしまったというジョーの台詞は、”戦争で大勢死んだあと生き残ってしまった我々”意識を引き継いでいて、これも009らしい。

お話の背景が複雑なこともあって、台詞がどうしても説明的になる。そこはちょっと残念な点。せめてもう少し短く区切って会話的にできなかったか。


それにしても、エンディングの不可解なあれらは、どう考えたらいいのだろう。RE:CYBORGだから、お話の核心はここからやっと始まるということなのだろうか。謎。次作以降に期待したい。

満ち足りた様子のフランソワーズを見せつけておいてから、月面裏の不気味なあれを対比し、彼らの幸せの作りもの感と束の間感を出して終わる。平穏な世の中も一皮むけば破滅の不安一色という009らしい締め方で納得。作品自体の出来不出来より、009が持っている終末観をかなり忠実に再現してくれた点を評価したいという一本。


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