« 「トータル・リコール」 | Main | 「THE GRAY 凍える太陽」 »

2012.08.17

「アベンジャーズ」

自立心の強い超人ヒーローたちが仲違いしている間に、強大な敵が現れ、危機が訪れる。チームワークに目覚めたヒーローたちが、力を合わせて敵を打ち破り危機から地球を救う。正統な漫画的ヒーロー像を具現して、派手さで他を圧倒する、よくできた娯楽大作。この夏のハリウッド娯楽作品の中ではいち押しと言える。他作品がどれもいまひとつということもあるけれど。以下ネタバレ。

このヒーロー達の中では、キャプテン・アメリカの存在に注目したい。クラシックなこのヒーローの特質に目を向けさせて、いまのような時こそ、それが必要かもしれないという暗示を与えた上で、クライマックスの闘いで、誰が何をすべきかを的確に指示しメンバーが遅滞なく従うシーンを演出。あるべきリーダー像を、このキャラクタを使って示そうとしている。彼にそれだけのものが備わっていることを示す伏線が作中には無いから、観客の方が補って見る必要はあるとしても。

その辺りに、今の時代性のようなものが現れているようで面白い。確かに、そういうリーダーが待ち望まれているという主張に共感する人は多いだろう。一歩間違えると、ロキのようになる危険は承知しつつも。


という具合に、骨組がしっかりしているので、派手なアクションが上滑りしない。それがこの映画を心から楽しめる理由か。

もう一人、注目するとすれば、ハルクだろうか。空は飛べないしハンマーは持ち上げられない、飛び道具も使えず、人を幻惑して操ることもできない。つまり道具を作って使いこなす能力や、鍛練によって身に付けた技などは持ち合わせない。しかし、生来の無敵パワーという点で他を圧している。彼の「僕には秘密がある。いつも怒っているんだ」というせりふは、よく考えると意味深だ。何も持ち合わせていない普通の人々に、でも怒りだけは忘れるなと言っているかのよう。これも強い時代性を帯びている。

改めていろいろ考えると、この映画、案外よくできている気がしてくる。お薦めの一本。
そうそう、エンドロールはちゃんと最後まで見ましょう(笑)。

 

で、これがなぜ "Avengers(復讐者たち)" なのか、おいらいまだにわかっていない。


Pic12


|

« 「トータル・リコール」 | Main | 「THE GRAY 凍える太陽」 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

Comments

タイトルがアベンジャーズなのは
確かアニメ版では地球が何者かに占領されて
そいつらに対して「復讐」をする
みたいな感じだったはずです。

Posted by: マサオ | 2012.08.18 06:01 PM

そうだったのですか。ありがとうございます。

Posted by: hski | 2012.08.19 08:02 AM

対空ミサイルのことをAvenger Missileといいます。復讐と言うよりは、向かってきた敵を迎撃する、というような意味のほうが近いかと思います。

Posted by: anonymous | 2012.08.19 08:48 AM

なんと、そういう意味もあるのですか。普通にWeblio引いてもわかりませんでした。ありがとうございます。

Posted by: hski | 2012.08.19 05:23 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「アベンジャーズ」:

« 「トータル・リコール」 | Main | 「THE GRAY 凍える太陽」 »