« July 2012 | Main | September 2012 »

August 2012

2012.08.29

プラザ神明

近所の小学校跡地に建設中だった、地域住民のための複合施設が、オープン前の内覧会をやっているとかで、ちょっと覗いてみた。

高齢者の溜まり場に、たっぷり1フロア、保育園に3フロア、小学校帰りの子どもを預かる施設、中高校生のための音楽スタジオや図書室、体育館兼ホール、屋上ゴルフ練習場、あれこれ詰め込んでひとつのビルにしたようなカオスな施設。

平日ということもあって、内覧に来ていたのはほとんどがお年寄り。キッズプレイルームを見て、「子どもが喜びそうな」と歓声を上げていた。孫連れで遊びに来るイメージか。施設には世代を跨いだ弱い靭帯を育てる意味合いがあるようだ。

地方なら大規模ショッピングモールがいろいろ併設して、これと同じ役割を果たしていそう。集客のために民間が知恵を絞った結果が、実は地域コミュニティ施設としても先進的だったのか。

Imag3703 Imag3705


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2012.08.25

上野界隈散歩120825

ヘルメットのシールドをそろそろ交換しようと、上野へ行ってみた。20年くらい前は、国道4号沿いにバイク屋が軒を連ね、首都圏各地からバイク乗り達が集まってきていた。ちょうど、お洒落気分を味わいたい関東圏の若者たちが原宿に集まってくるようなものだ。

原宿の方はいまでも盛況だが、こちら通称「バイク通り」は、いまでは見る影もない。ほとんどが店を閉め、何の変哲もない国道沿いの風景に回帰している。数軒だけ、専門店などがかろうじて残っているだけだ。
そのうちのひとつ、ヘルメット専門店へ今日は来た。

私のヘルメットは、マイナーなメーカーの製品なので、普通の小規模なバイク屋だと、まず置いていない。が、さすが往年の専門店街の生き残り。店の人はちらっと見ただけですぐに、「ああ、ありますよ」と出してきてくれた。やれありがたい。

その場でシールドを交換して、視界はクリア、気分一新。
その足で上野の東京都美術館へ向かう。

* * *

フェルメールが目当ての人で朝からたいへんな混雑だ。入場まで30分待ちだとか。

しかし、私の今日の目的は、「Arts&Life:生きるための家」展の方。

Imag3635 Imag3638

応募作はいずれも、パネル1枚と机に載る大きさの模型だが、そのうち最優秀賞の作品を、実物大で作ったのが、この写真。これが、実にいい空間。もちろん、床が傾いているなど実用性はないのだが、にも関わらず、居心地のよさそうな空間というのはある。木陰の芝の斜面で、微妙な起伏で風景から見え隠れしているとか、ね。「見え隠れする」という表現はM先生の受け売りだけど。

最優秀作ですぐに目につくのは、便器、バスタブ、ベッドの3点。これは人類始まって以来、とまでは言わないが、文明人には必須の設備。この展示会は、実施設計を考慮した提案と違って、自由な発想をむしろ求めていると思うのだが、にも関わらず、これらの設備要素を配置した提案には、リアリティが感じられる。このコンセプトのまま実作をつくっても、十分住みこなせると思わせる。もちろんその陰には、この提案者の確かなスケール感があるのは、言うまでもない。

その基本をおさえた上で、Artな空間だ。
なるほど、これは最優秀に十分ふさわしい。

30年くらい前に、住宅といえば、例えば最小限住宅だとか、あるいは工業化住宅だとか、真面目で、ある意味つまらない提案が多かった気がする。ところが、この展示会場に並んでいる、「Art&Life」の提案の、無駄の多さと楽しさはどうだろうう。こういう時代になってきたことが、なんだかとても嬉しい。我々はこれを、あたりまえのように享受しているけれど、世界のたいがいの地域は、必ずしもそうではなさそうなのだ。

幸せとか贅というのはまさにこのこと。


ほかにも、いろいろ触発される作品が多かった。600円という値段以上に楽しめる、改装東京都美術館のこけら落としにふさわしい展示会。

改装といえば、美術館の改装前後を比較する模型も展示してあった。

【 BEFORE / AFTER 】
Imag3642 Imag3644

雁行するエントランスアプローチが面白かったのだが、右側をフラットにしてしまったため、やや味気なくなった。展示空間を拡張するためとはいえ残念。

* * *

昼飯をデリーで食べる。
こんなに和風の味付けだったかなあ。。あまり妥協してほしくないのだが。
Imag3656 Imag3653


午後は浅草サンバカーニバル。
Imag3666 Imag3668

二天門の交差点あたりは、出発点の手前になり、リハなどやっている。その分、人混みは多少緩いので、後から寄ってもなんとか見られる。今年からはスカイツリーも、カーニバルの新しい風景になった。

空には飛行船なんかも飛んでいる。
Imag3676

天気のよい一日だった。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2012.08.18

「THE GRAY 凍える太陽」

リーアム・ニーソンが主演というのはあまりないとは思うのだけれど、この映画であれば確かに彼が適役かもしれない。何か心に抱えている人は、見て得るものがあるかもしれないが、一般向けとは言い難い。以下ネタバレ。


最近はどの映画館も、上映前に携帯を切らせるために、本編映画のシーンを切り張りして、台詞を後付けし、携帯の電源を切れメッセージを面白おかしく発信する。最初にうまいなと思ったのは北野武の「座頭市」バージョンだった。「まだ・・斬ってない奴がいる」というアレだ。古すぎて誰も覚えていないか。

この THE GRAY のバージョンもなかなか秀逸。墜落した飛行機の事故現場で、けが人をゆすったり、死体のポケットをまさぐったりしながら、「携帯鳴らしてるのどいつだ、お前かっ!お前かーっ!」と、リーアム・ニーソンが鬼のような形相でやっているので爆笑。それで、見てみようと思ったのだった。費用もかからず、なかなかうまい宣伝だ。

映画本編は、サバイバルものの一種。見るのは久しぶり。あまりにもシンプルなストーリーで、サバイバルゲームのような陰謀や政治などの人為的なものは一切入らない。純粋に、自然の猛威の前に、風前の灯となりながら、メンバーが力尽きて次々倒れていく場面をひたすら描くという、どう楽しんだらよいのか難しい一品。GRAYが何を指すのかは始まって程なくしてわかる。

メンバーそれぞれの死に際に、様々な想念がよぎるのを、ひとつづつ丹念に看取っていく、という見方が多分いいのだろう。怪我や病気、事故などで、誰もが望まずに死んでいく中で、ひとりだけ、痛めた足が動かせなくなって、自ら死を受け容れる男がいた。まだ歩ける者たちと、座り込んだこの男とのやりとりが、この映画のひとつの見どころといえば、そうだ。人間、時には諦めも肝心。しかしまた、主人公のように全力で抗うのもよし。それを象徴しているのが、作中に何度か登場する4行詩。

ところどころ凝ったつくりを感じさせるが、いずれにせよ、あまり一般受けはしないだろう。好き者は我慢のつもりで見てみるのもいいかもしれない。


Pic02


| | Comments (0) | TrackBack (0)

2012.08.17

「アベンジャーズ」

自立心の強い超人ヒーローたちが仲違いしている間に、強大な敵が現れ、危機が訪れる。チームワークに目覚めたヒーローたちが、力を合わせて敵を打ち破り危機から地球を救う。正統な漫画的ヒーロー像を具現して、派手さで他を圧倒する、よくできた娯楽大作。この夏のハリウッド娯楽作品の中ではいち押しと言える。他作品がどれもいまひとつということもあるけれど。以下ネタバレ。

このヒーロー達の中では、キャプテン・アメリカの存在に注目したい。クラシックなこのヒーローの特質に目を向けさせて、いまのような時こそ、それが必要かもしれないという暗示を与えた上で、クライマックスの闘いで、誰が何をすべきかを的確に指示しメンバーが遅滞なく従うシーンを演出。あるべきリーダー像を、このキャラクタを使って示そうとしている。彼にそれだけのものが備わっていることを示す伏線が作中には無いから、観客の方が補って見る必要はあるとしても。

その辺りに、今の時代性のようなものが現れているようで面白い。確かに、そういうリーダーが待ち望まれているという主張に共感する人は多いだろう。一歩間違えると、ロキのようになる危険は承知しつつも。


という具合に、骨組がしっかりしているので、派手なアクションが上滑りしない。それがこの映画を心から楽しめる理由か。

もう一人、注目するとすれば、ハルクだろうか。空は飛べないしハンマーは持ち上げられない、飛び道具も使えず、人を幻惑して操ることもできない。つまり道具を作って使いこなす能力や、鍛練によって身に付けた技などは持ち合わせない。しかし、生来の無敵パワーという点で他を圧している。彼の「僕には秘密がある。いつも怒っているんだ」というせりふは、よく考えると意味深だ。何も持ち合わせていない普通の人々に、でも怒りだけは忘れるなと言っているかのよう。これも強い時代性を帯びている。

改めていろいろ考えると、この映画、案外よくできている気がしてくる。お薦めの一本。
そうそう、エンドロールはちゃんと最後まで見ましょう(笑)。

 

で、これがなぜ "Avengers(復讐者たち)" なのか、おいらいまだにわかっていない。


Pic12


| | Comments (4) | TrackBack (0)

「トータル・リコール」

おや?こんな話だったかな。たしか火星へ行くのではなかったっけ? ということで、シュワルツネッガー主演の方とは全く違う。お話を単純化してわかりやすくなった分、ややつまらなくなったとでも言うか。以下ネタバレ。

夢と現実の境目が、この作品では早い段階ではっきりしすぎたのが、面白味を削いでしまったように見える。それに、シュワルツネッガーの過剰な表情が懐かしくなるくらい、コリン・ファレルは落ち着き過ぎ。全体のトーンを抑えるためか、あるいはリアリティ重視なのか、でも「夢」や「記憶のねつ造」を扱う映画で、リアリティもへちまもないと思うのだけど。

なんだか、以前の作品のファンキーなこの映像が懐かしくなった。これも時代の違いと言うべきなのだろうか。確かに、金融危機後の冴えない先進諸国の感じを、この作品は反映しているといえば、そうかもしれない。

1点だけいいところを挙げると、ケイト・ベッキンセイルの鬼嫁ぶりはなかなかよかったですはい。純情一途でかつエロいセリーンというキャラクタで、ベッキンセイルのイメージを刷り込まれた私には、新鮮でした。監督のレン・ワイズマンは、ベッキンセイルと結婚したそうだから、これは実生活を微妙に反映している? なわけはないか(笑)。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

「プロメテウス」

情報統制で秘密のベールに包まれた作品。6月には世界各地で公開されていたものの、これはすごいといった噂もなく、日本公開を迎えることになった。まさか噂まで統制されているわけでもないだろうから、推して知るべきではある。以下ネタバレ。


3D技術はもう十分こなれている。メガネの改良も進んでいるのか、明るさが減るのもさほど気にならない。全体に暗い画面にもかかわらずよく見える。けれども、どうにも拭えないのが、既視感。その理由は最後にわかる。
この方向で、想像力は既に限界に達してしまっているのだろうか。

ID(Intelligent Design)論に深く切り込んだわけでもない。そこに期待していたので、余計にがっかりした。
ひとことで括ると、これは○イ○○○前史。夏休みのハリウッド4本立てのうち、1本くらいは失敗作があってもまあいいか、という出来でした。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2012.08.16

120814北関東北信行記

早朝、普通に雨。レインウエアを着こんで、荷物を濡らさないように手早く撤収。野沢温泉に向かう。気温はやや暖かいくらいでちょうどよい。道は霧に包まれている。昨日の草いきれが湿気と混ざって、瑞々しい瓜の匂いに変わる。
Imag3584

スキーのリフトが見え始めるとそこが野沢の入り口。これまで通ってきた志賀などに比べて、やたらにリフトがあるように感じられるのは、道路を横切っている場所が多いせいらしいと気付く。道の両脇に山の斜面がそれぞれありリフトは斜面内で完結している、というわかりやすいパターンではないのだ。
それにしても、かなり低い位置で道を横切っていて、これで積雪があると、ほとんど頭上すぐのところを、リフトが通っていくということになりそうだ。野沢は何十年か前に一度だけ滑りにきたことがあったが、よく覚えていない。霧の中にまだ眠っているような温泉街へ降りていく。
Imag3589 Imag3592

Imag3601 Imag3603

町からはスキーの斜面やジャンプ台が見えて、温泉と並んでスキーが町の暮らしの重要な要素であるのがわかる。
Imag3611 Imag3602 Imag3617

ここは、無料の外湯が13箇所もあって、ビジターも入れる。全部ただというのも気が引けるから、便利なところにある有料駐車場にバイクを留めて、湯巡りに出掛ける。あまりがっつかずに、山側にある4~5箇所に入るつもりで。

大湯というのが温泉街の中心にあり、一番大きそうだ。源泉そのままの湯船は熱すぎてちょっと入れない。果敢に入ってみる猛者もいるが、5秒もたずに飛び出してしまう。湯揉み板が備え付けてあるので、かき回してみるがあまり冷めない。下の方まで熱いようだ。板で仕切られたややぬるい方の湯船は、一応入ってはいられる。皆でこちらにはいるので、さらに温度が調整される。旅館なら適温に調整して客に供するのだろう。そういう快適な旅も、いずれはしてみようか。
町は斜面にあるため、坂が面白い風景を随所に作りだしている。路地は入り組んでいてわかりにくい。水路が通っており、花を活けるなど沿道の旅館の心遣いが見られる。
Imag3616_2 Imag3604_2

4箇所ほど入った中では真湯という瑠璃色の湯がとりわけ良かった。ここも相当熱いため加水しているのが少し残念だが、それでも薬効は強そう。肌がすべすべになる。比較的新しいのか、内部は他の外湯のような木造ではなくタイル貼り。

だいぶのぼせてきたので、そろそろ切り上げることにする。土産を買ってバイクに積んで、上信越自動車道から関越経由で一路東京へ。

* * *

関越は首都高に接続しておらず不便。外環を通って標識どおりに5号池袋線に入ったはずが、なぜかそのまま外環を走らされる。やむなく川口線からC2経由で湾岸へ到達して有明で降りる。荒川沿いを南下する間ずっと右手にスカイツリーが見えて、他の超高層ビルと比べても圧倒的な大きさが、夕日の中でお伽の国のようだった。

少し遠回りしたおかげで、最後にいいものを見られた。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

120813北関東北信行記

起きると雨。テントは濡れたまま畳んで防水カバーに入れてしまう。どうせ次の宿営地で広げれば乾くので問題ない。6時発。白根山方面へ。

標高が上がって雲を抜けると晴れる。ここはいつ来ても絶景。写真はホワイトバランスの自動調整が効かずに、手前の山肌が黒くなっているが、実際には鮮やかな緑。雲の眩しい白とのコントラストが美しい。ちょっと走っては止まって写真を撮る。雲が尾根を速い速度で呑み込みながら追ってくる。
Imag3503 Imag3493 Imag3482

湯釜方向を見れば、3つの植生が比較できる。一番奥の湯釜に近いところは硫黄混じりの岩肌。その次が植物のまばらな岩。一番手前は普通の緑。ここも好きな風景のひとつ。来る度に撮ってしまう。
Imag3509

隣の弓池を軽く一周。三脚とカメラで鳥の朝食風景を狙っている人が複数いる。
Imag3512

ここは軽く切り上げて北上。志賀高原に差し掛かる。ここから山田村方面、渋温泉方面はそれぞれ行ったことがあるので、今日は野沢方面に向かう。カヤの平が今日の目的地だ。冬には3~4Mの積雪があり、道は閉鎖となる。その細道をずっと行く。この季節は草いきれでむせるようだ。途中の分岐で、秘境と言われる秋山郷へ向かう道もあるが、それは次のお楽しみ。
Imag3524 Imag3525

昼前にカヤの平到着。日本離れした光景と聞いていたが、そのとおりの広々した風景。少し北海道を思わせる。テントサイトは、草原とブナ林の中の両方がある。林の中に設営。
Imag3530 Imag3528

ロッジが併設されており、管理人の男性は関西弁のまめな人。ブナ原生林の中を縫うハイキングコースの説明をてきぱきと丁寧にしては、ハイカー達を送り出していく。地図をもらって歩き出してみる。

ブナの葉は明るい。大木の落ち着いた幹の色とよく合う。ところどころ若木の真っ白で細い幹が目立つのが美しい。台風で折れた老木の黒さもアクセントだ。こうした老木も、きのこの苗床になり、分解され、やがてきれいに土に帰る。そうしてブナの林は美しさを保つ。解説にはそうある。
Imag3549 Imag3551 Imag3542

日本海側の積雪の多い地域に、かつてブナ林は広く見られたが、戦後、投資目的の杉や松の植林によって多くが失われた。その杉林も、時代の流れについていけず、間伐等維持費用に売価が釣り合わずに行き詰っていると聞く。なんとも残念なことだ。

下生えのササが勢力を増すと、ブナの幼木は成長できず、林の中にぽっかりと空地ができるそうだ。それではいずれブナは駆逐されササの天下かというと、なぜか十年に一度くらい、ササは自ら一斉に枯死するという。そこでブナにもチャンスが巡ってくるのだそうだ。不思議なことだなあ。ササの方も、ときどき河岸を変えようとか思うのだろうか。

ハイキングコースの終点は湿原。その先100Mほど急坂を登ると、一応山頂の標識もあるが、見晴らしは全くない。地図にそう書いてあっても、運動がてら行ってみるのが天邪鬼である。途中出会った障害者を含む集団は、この最期の100Mを登るか否かで意見の相違があったようで、先に登り始めた私の後を、一部の者が追ってきたところを見ると、二手に分かれたようだ。積極的な行動が報われことなど稀なのだが、まあ、歩いてみた者にはそれなりの満足感や達成感はあるだろう。彼らが仲間のところへ帰って、頂上はあったが何も見えなかったと報告する様子を思い浮かべて、つい、にやりとする。冒険者に幸いあれ。
Imag3554 Imag3562

テントに戻って、汗だくのシャツを着替えてさっぱりする。今日はもう十分歩いたから、あとは何をしよう。ここはまったくの山の中で、コンビニすらない。飲み水を切らしたのにかこつけて、ちょっと木島平か飯田までバイクで行ってみようか。30分ほどで飯田市街に。D2やシマムラなどが集まっているあたりで買い物をする。食品スーパーには盆休みで親族が集まるのに備えたケータリング類が並んでいる。刺身盛り合わせなど、ボリュームたっぷりの上、えらく安い。ちょっと驚いたのは明太子の1パックの量。生モノで保存は効かないはずだから、この分量を1~2日で消費する需要があるということだろう。大家族は健在ということか。
Imag3574 Imag3573

続いて飯田駅まで足を延ばしてみる。仁王門というものをつくろうとしているようだ。すぐ近くには新幹線の駅を建設中。
Imag3577 Imag3575 Imag3580

* * *

盆地の中心あたりを千曲川が流れていて、方向感は掴みやすい。ランドマークとして橋もある。しばらく地図なしで走り回ってみる。WiMAXの電波は来ていないようだ。
さて町の空気も吸ったことだし、日も暮れるので、山へ帰るとしよう。

夕飯はロッジで。ハンバーグ、テンプラに鍋という定番で、久しぶりにずっしり食べる。管理人がいろいろ話題を提供してくれる。冬季は道が閉鎖になるから、ロッジの営業も4月~10月くらいまでだけ。いまはキャンパーが主だが、夏休みが終わると秋までの間はカメラマンが多くなるとか。早朝にカヤの原で見られる霧が、人気の被写体だそうだ。そのほか、地元TVの取材が来た話とか、姉妹都市か何かで調布市議一行の視察の話とか。

日も暮れて、明かりも消したテントの中で風を聞きながらごろごろしていると、子どもたちが肝試しとかで暗い林の中に入ってくる。最初に男の子チーム。人のテントをライトで照らして、このテントじゃない・・などと相談している。眩しいからやめて。

目印の札か何かを取りにいくのだろう。目的地には当然脅かし役が隠れている。左手の方角から男の子「ねー場所どこー」。右手、雲が明るい原っぱで待っている女の子チーム「もっと左ー。がんばってー」。男の子チーム、さらに奥の暗い方へおっかなびっくり向かう。しばらくして彼らが消えた方向からいきなり「ぎゃー」と悲鳴。女の子チーム、それを聞いて笑い転げる。こっちもおかしくてついクスリと笑う。がんばれ男の子チーム。

やがてそれも終り、寝静まる。雲があるので星は見えない。この山中なら、晴れればさぞかしきれいな星空だろう。次はそういうときに来たい。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

120812北関東北信行記

4時半頃起きて撤収、雨が少しぱらついている。6時出発。
朝は7時前の静粛制限というものがあるそうで、ゲートの外までバイクを押して、暖気は短めに、そっとスタート。それでも、もう早起きして散歩している人がいる。朝の光がとても綺麗。下手な写真は相変わらず、この美しさの100分の1も出ない。榛名山へ向かう道へ出ると、空は晴れ。どこまでも真っ直ぐな道。過去の火山活動の結果、奇岩が多い。

Imag3407

ほどなくロープウエイの駅に到着。当然、まだ開いていない。最初の便まで3時間もある。昨日調べたら、歩いても小一時間ほどのようだから、登り口を探すことにする。少し行くと案内所があり、当然まだ閉っているのだが、その石段前に、ライダー風の男が腰かけている。横には2ストレーサー仕様のオフロードバイク。挨拶を交わした後、藪から棒に、これから下へ下るかと聞いてくる。話を聞いてみると、エンジンが焼き付きを起こしてしまった由。2ストではありがちだが、この朝っぱらからか。オイル入れ忘れたなw。渋川駅まで送ってもらえないかというので、二つ返事で引き受ける。

二人乗りは何十年振りか。バイクで後ろに人を載せるということは、大袈裟ではなく、その人の命を預かるということだ。超安全運転でいく。幸い天気もよく道もあらかた乾いている。昨日立ち寄った駅までの道も分かっている。道すがら言葉を交わすと、地元の人らしい。この辺りにもともと住んでいて、今は少し街中に引っ越したのだが、休みになると勝手知ったるこの辺りへ走りにくるそうな。オフロードバイク向きのコースがいろいろあるらしい。これはいいことを聞いた。次来るときはそれ目的でいこう。
30分ほどで駅に到着。お礼をよこそうとするので、先月自分も山道で人に助けてもらった、そのお返しだと言って気持ちよく分かれる。

戻りは少し飛ばして、もとの案内所へ。朝早いのにスポーツカーが集まっている。車好きの集まりだろうか。先刻見つけておいた登山口から、登り始める。

あまり使われない道らしく整備はされていない。黒い土は昨夜の雨でぬかるんで滑る。道の真ん中に木が生えていたり。45度くらいの斜面を真っ直ぐ登るような道筋があったり。大きなナメクジが道を横切っていたり。ダイセンヤマナメクジというやつだろうか。
Imag3414

Imag3418 Imag3434

Imag3436

息を切らせて40分ほどで山頂に到着。

* * *

榛名山は、姿形が駿河の富士に似ていることから、富士山と同じ木花咲耶姫が祀られている。鳥居は最近新築されたものらしい。
クラッカーと水で休憩をとっていると、アゲハが来て目の前の草にとまった。そのまままったく動かずにいる。翅に小さな羽虫がとまってもまるで意に介さない。卵でも生んでいるのだろうか。20分ほどもそうしていたが、ようやく動き出したロープウェイの最初の客がどやどやとやってきたのを感じたのだろうか、突然飛んで行ってしまった。
Imag3432 Imag3430 Imag3433

下りも同じ道を、3分の1くらいの時間でかけ降りる。湖畔はもう起きだしていて、乗馬や馬車などが客を載せて周遊に出掛けたりしている。のんびした活気。
Imag3442 Imag3449

土産屋など冷やかしながら汗を乾かした後、ゆるゆる出発。少し南へ下っていけば軽井沢だが、汗臭いバイク一人旅で足を踏み入れるところでもない。北寄りに草津を目指す。

* * *

途中、吾妻(あがつま)あたりで直売所を見掛けて寄ってみると、野菜果物が安い。桃とトマトをゲット。東京に出てくるものは、今年は果物が高い割にトマトが妙に安い。果物化の品種改良が進んでいるのだろうか、種類も多くなっている。もちろん、農村の直売所はさらに美味くて安い。キュウリなど、街中の値段との違いに驚く。
Imag3453_2 Imag3454_2

いい買い物をしてほくほくしながら更に行くと、不思議な建造物を発見。橋・・であることは間違いなさそうだが、どこか普通ではない。見たところ斜張橋だが、普通は鋼製のワイヤを使うところにコンクリートを使っている。もちろん、コンクリートが引っ張り力に耐えられるわけはないから、中には鉄骨かワイヤが入っていて引張り応力を負担し、コンクリートは被覆として使っているのだろうとは思う。それにしてもあまり見かけない面妖な構造物だ。いろいろ新しいものを試して見るのはいいことではあるけれど。
Imag3457

* * *

昼頃に草津到着。まずいつもの場所にテントを設営してから、身軽になったバイクを走らせて湯畑へ。ここは、時間帯を限って日帰り湯を受け付けてくれる宿が多いので、それも毎度の楽しみだ。この前入った奈良屋もよかったが、今日はその隣の山本館に入ってみる。湯畑に面した木造4階建ての、古いがよく手入れされた落ち着いた宿。湯船は例によって地下にある。
Imag3461

入ってみると、やや小振りの和風の浴室。隣の女湯は、外からの光で明るそうだが、そちらとの間を仕切る障子ガラスの欄間からの間接光だけが、こちら男湯の唯一の灯りだ。暗目だが清潔感のある板敷きの浴室は、よくありがちなぬめりもなく、宿の人の手が行き届いているのが感じられる。この板材は何を使っているのだろう。水に強い代表といえば栗材あたりだが、木目を見ると別の材にも見える。。

三つしかない洗い場の石の椅子に腰かける。隣では、言葉を覚え始めたくらいの男の子を、若い父親があやしながら洗っている。その子とふと目が合ったので微笑みを送ってやると、がぜん興味を覚えたらしく、父親の腕からこちらへ身を乗り出して、「あちゅいよ。これあちゅいよ」と、真顔で忠告してくれる。思わず父親と見交わして笑いがこぼれる。物おじしない利発そうな子で、見ていて楽しい。

湯は、あの超熱い白旗の湯から引いているそうだが、十分湯揉みされてほどよい温度。少し熱めが好きな私にはちょうどいい。父子が先にあがって一人になると、ほの暗く暖かい静寂が訪れる。温泉の醍醐味ここに極まる。来てよかった。
Imag3462 Imag3464

* * *

のぼせる前に切り上げて、再び陽光の元へ。と思ったら、またも雨。折畳み傘をさして歩きだす間もなく雨脚が強まり、あれよあれよの間に底が抜けたような豪雨に。湯畑周囲の屋根付き休憩所から一歩も動けなくなった。急な坂になっていることもあるだろうが、雨水枡が簡単に溢れる。道路が川のようになって植木鉢が水流に押されて流れていく。

かれこれ30分ほどそうしていたろうか、さしもの豪雨も底をついたようで、急速に弱まり、晴れ間がやってくる。暑い日はきっと晴れと夕立の繰り返しなのだろう。

バイクを回収して、改装オープンした大滝の湯へ。こちらは基本設計は以前のまま、上階をやや温泉ランド風に変えたようだ。下階の合わせ湯は以前とあまり変わらず、壁天井を張り換えたくらい。前回は熱すぎて入れなかった一番熱い湯船も、今日は入れた。さきほどの豪雨で少し薄まったお蔭か。

風呂をあがってコインランドリーで洗濯。近くのコンビニで面白いボトルドウォーターを見つける。采水地がシンガポールと聞けば、おやと思うだろう。水は採るというより作っているはずだ。国内需要を賄うだけでなく輸出もするようになったということか。

乾燥に時間がかかるので、近くのスーパーも見て廻る。オランダ産アジの干物が、数年前の都会の値段で売っている。なぜかここ1~2年で、東京の食品スーパーでは急激に値上がりして手を出しにくくなったのだが、ここでは以前のままの価格だ。ということは、値上がりの原因は国内要因ということか。
Imag3473 Imag3474 Imag3475


戻って早めに横になる。曇り続きで星空は見られないが、涼しいのでよく眠れる。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

120811北関東北信行記

東京から手近なツーリング先として、草津を含む北関東近辺はかなりいい。箱根、富士五湖に続いて定番になりつつある。ということで3回目。

どこ方面へ行くかは、たいていその日の朝まで決まらない。諏訪湖の花火も見たいと思いつつ、とりあえず出発したものの、なんか中央高速の入り口を見つけられず、あれよあれよと環八を北上してそのまま関越へ。勢いで。目的の無い生き方そのもので悪うございますね。orz

上里SAで給油して朝飯など食いつつ地図を眺める。この前は日本ロマンチック街道を行ったので、今日は榛名山へ行ってみよう。麓に伊香保があるから湯巡りもできる。という具合に行きあたってばったり倒れそうな旅程を組んでいく。

榛名、久しぶりだなあ。

渋川伊香保ICで降りて、真っ直ぐ伊香保を目指す。つもりが、一応渋川駅も見ておきたくなって寄り道。駅前にビジネスホテルがぽつりと一軒だけ。売店で新聞を買う。
気を取り直して伊香保温泉へ。のつもりが上州物産館というものを途中発見して寄り道。寄り道だらけの人生で悪うございますね。orz
今回はそういう旅なのだから、これでいいのだ。

物産館の不思議なものども。550円均一っぽい価格設定が少し不思議な感覚。マイタケのふりかけという発想はなかった。美味そう。

Imag3368 Imag3369


ワゴンを出している店が館内にあって、干果物など売っている。物産館とは別会計なので、たぶん時間借りか何かなのだろう。売り子のおばさんは素人風。売れていないらしく元気がない。それでいて必死なのがありありとわかるのが痛い。そういう風に客に見抜かれてしまうようでは、商売は向いていないだろうな。

小梅が1個入ったひとくちゼリーを小分けにして売っているので、それを買う。いつもツーリング土産を持っていく叔母が、食事制限がかかったとかで、まんじゅうクッキーの類はだめになったのだ。この自然食品風のゼリーならよさそう。

えーっと、そうそう目的地は伊香保だった。ちゃんと温泉街に到着。

* * *

ここは段々の温泉町として有名らしい。なるほど石段がずっと上まで続いている。道路に面した入口部分は、相当な幅だが、上に行くに従って徐々に狭くなっていくようだ。観光バスなどは、一番下の道路に一時停止して、ガイドさんの説明があった後すぐ発車という感じで、効率よく段々のイメージを植えつけている。

石段をゆっくり登っていくと、スケール感が何度か切り替わり、その度に祝祭空間の密度が増していく。縁日の日、お社へ至る参道の並びのようだ。段々の中央には温泉が急流となって流れ下っている。大部分は暗渠だが、ところどころガラス窓がしつらえてあって、熱湯の激流を覗くことができる。石段途中の石碑を見ると、日本で最初に都市計画の手法を取り入れた段々だとか。なるほど明らかに専門家の手になるデザインが施されていて、両側の店と石段とが接する表出ゾーンをうまくつくっている。
Imag3378 Imag3381 Imag3386

Imag3375 Imag3377 Imag3371

いったん一番上の神社まで行ってお参りしたあと、段々の途中にある市営の日帰り湯に入る。普通によい湯。掛け流しの温泉は、都市部のスーパー銭湯のようなカルキ臭がないのがよい。当然のことなのだが、便利さや清潔安全の代償に失って、そのことに気付かないものは多い。代用品に慣らされているうちに、それで満足してしまうのだ。といって都市生活を捨てられるわけでもないのだが。

ここの段々道には、射的のような娯楽の店が比較的多い気がする。そして、それなりに客が入っている。湘南江の島も、これより狭い参道沿いに射的屋がいくつかあるけれど、道を埋め尽くす人波の割には、店で遊ぶ人を見掛けることが少ない。祝祭空間としての質が少し異なるのかもしれない。都市との距離の違い、温泉という寛ぎ要素の有無、消費空間と治癒空間との違い、いろいろ考えはよぎる。

タコ焼きと串こんにゃくを食う。久しぶりにまともなタコで嬉しくなる。粉を十分使って中までもっちり、よく火が通っている。都市部の某チェーン店のように、中がほとんど水で、外側だけ焼き固めたような胡麻化しがない。これも本物というも愚かな当たり前のタコ焼きなのだが、都市部ではチェーンのドミナント商法にほとんど駆逐されてしまった。残念この上ない。

* * *

段々を下まで戻ってきて少し行くと、徳富蘆花記念文学館がある。「不如帰」で有名な昔の作家だということは学校の教科書で読んだけど、それ以上の知識はない。記念館でいろいろ勉強する。少しユートピア思想なのだろうか。トルストイに会った後の「美的百姓」生活というものがそんな感じ。その彼が伊香保を好んで度々訪れ、最期もここで迎えた所縁で記念館があるらしい。館に隣接して、彼が息を引き取った旅館の部屋を移築した記念館がある。
Imag3391

ほかに竹久夢二記念館もあるが、蘆花で少しお腹いっぱい気分なので今日はパス。夢二美術館の類はあちこちにあるような印象だが、ここのは比較的有名なのだろうか。

文学館で小一時間過ごす間に、外は強いにわか雨。新調したレインウエアがさっそく役立つ。有名ブランドものが4~5万円する中で、上下で1万円ぽっきりという、アウトドア用品小売りチェーンのプライベートブランドだが、汚れたり破けたりするものだから安いのがよい。

* * *

ここの温泉宿は段々の両側に集まっているわけではなく、周辺に分散している。そのうちのいくつかは日帰り湯も楽しめる。一番上の方にある露天風呂へ行ってみる。奥まった第二源泉のすぐ横に簡素なつくりの露天。
Imag3392

脱衣所から覗いてみると、先客は3人のグループだけで、空いている。雨のお蔭で敬遠されたのだろうか。いろいろ話しているうちに同郷人と判明。おまけにバイクでツーリング中という点も一緒。私とは逆方向に、渋、草津、伊香保と廻ってきた由。ひととき話に花が咲く。

* * *

すっかり温まって、雨もあがった。観光案内所で聞いた、榛名山の方へ行ったところにある榛名湖オートキャンプ場へ向かう。車の入場ゲートまで備えた、管理のしっかりしていそうな小ざっぱりした複合キャンプ場。テントサイトは区画なしのフリーだが、低木が適度に植えられていて、視線をさりげなく遮ってくれ、居心地がよい。さっそく木陰に設営。ここには、トレーラーハウスも1台あり貸し出しているようだ。ちょっと他では見掛けない。

それにしても小学生くらいの子ども連れの家族が多いこと。北海道などとは、利用者像がはっきり違う。
川などの水辺がない代わりに樹木がたいへん多く、効果的に配置している。木の股を使ったブランコなどがあり、対象客層が窺える。青い小さなテントは、子ども用・・ではありません。たぶんペット用。ペットを連れた一人ツーリングというのも、なんだか不思議だ。
Imag3401 Imag3400


長距離移動も含めた1日目としては、こんなところ。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« July 2012 | Main | September 2012 »