120814北関東北信行記
早朝、普通に雨。レインウエアを着こんで、荷物を濡らさないように手早く撤収。野沢温泉に向かう。気温はやや暖かいくらいでちょうどよい。道は霧に包まれている。昨日の草いきれが湿気と混ざって、瑞々しい瓜の匂いに変わる。

スキーのリフトが見え始めるとそこが野沢の入り口。これまで通ってきた志賀などに比べて、やたらにリフトがあるように感じられるのは、道路を横切っている場所が多いせいらしいと気付く。道の両脇に山の斜面がそれぞれありリフトは斜面内で完結している、というわかりやすいパターンではないのだ。
それにしても、かなり低い位置で道を横切っていて、これで積雪があると、ほとんど頭上すぐのところを、リフトが通っていくということになりそうだ。野沢は何十年か前に一度だけ滑りにきたことがあったが、よく覚えていない。霧の中にまだ眠っているような温泉街へ降りていく。

町からはスキーの斜面やジャンプ台が見えて、温泉と並んでスキーが町の暮らしの重要な要素であるのがわかる。

ここは、無料の外湯が13箇所もあって、ビジターも入れる。全部ただというのも気が引けるから、便利なところにある有料駐車場にバイクを留めて、湯巡りに出掛ける。あまりがっつかずに、山側にある4~5箇所に入るつもりで。
大湯というのが温泉街の中心にあり、一番大きそうだ。源泉そのままの湯船は熱すぎてちょっと入れない。果敢に入ってみる猛者もいるが、5秒もたずに飛び出してしまう。湯揉み板が備え付けてあるので、かき回してみるがあまり冷めない。下の方まで熱いようだ。板で仕切られたややぬるい方の湯船は、一応入ってはいられる。皆でこちらにはいるので、さらに温度が調整される。旅館なら適温に調整して客に供するのだろう。そういう快適な旅も、いずれはしてみようか。
町は斜面にあるため、坂が面白い風景を随所に作りだしている。路地は入り組んでいてわかりにくい。水路が通っており、花を活けるなど沿道の旅館の心遣いが見られる。

4箇所ほど入った中では真湯という瑠璃色の湯がとりわけ良かった。ここも相当熱いため加水しているのが少し残念だが、それでも薬効は強そう。肌がすべすべになる。比較的新しいのか、内部は他の外湯のような木造ではなくタイル貼り。
だいぶのぼせてきたので、そろそろ切り上げることにする。土産を買ってバイクに積んで、上信越自動車道から関越経由で一路東京へ。
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関越は首都高に接続しておらず不便。外環を通って標識どおりに5号池袋線に入ったはずが、なぜかそのまま外環を走らされる。やむなく川口線からC2経由で湾岸へ到達して有明で降りる。荒川沿いを南下する間ずっと右手にスカイツリーが見えて、他の超高層ビルと比べても圧倒的な大きさが、夕日の中でお伽の国のようだった。
少し遠回りしたおかげで、最後にいいものを見られた。



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