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2012.08.16

120811北関東北信行記

東京から手近なツーリング先として、草津を含む北関東近辺はかなりいい。箱根、富士五湖に続いて定番になりつつある。ということで3回目。

どこ方面へ行くかは、たいていその日の朝まで決まらない。諏訪湖の花火も見たいと思いつつ、とりあえず出発したものの、なんか中央高速の入り口を見つけられず、あれよあれよと環八を北上してそのまま関越へ。勢いで。目的の無い生き方そのもので悪うございますね。orz

上里SAで給油して朝飯など食いつつ地図を眺める。この前は日本ロマンチック街道を行ったので、今日は榛名山へ行ってみよう。麓に伊香保があるから湯巡りもできる。という具合に行きあたってばったり倒れそうな旅程を組んでいく。

榛名、久しぶりだなあ。

渋川伊香保ICで降りて、真っ直ぐ伊香保を目指す。つもりが、一応渋川駅も見ておきたくなって寄り道。駅前にビジネスホテルがぽつりと一軒だけ。売店で新聞を買う。
気を取り直して伊香保温泉へ。のつもりが上州物産館というものを途中発見して寄り道。寄り道だらけの人生で悪うございますね。orz
今回はそういう旅なのだから、これでいいのだ。

物産館の不思議なものども。550円均一っぽい価格設定が少し不思議な感覚。マイタケのふりかけという発想はなかった。美味そう。

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ワゴンを出している店が館内にあって、干果物など売っている。物産館とは別会計なので、たぶん時間借りか何かなのだろう。売り子のおばさんは素人風。売れていないらしく元気がない。それでいて必死なのがありありとわかるのが痛い。そういう風に客に見抜かれてしまうようでは、商売は向いていないだろうな。

小梅が1個入ったひとくちゼリーを小分けにして売っているので、それを買う。いつもツーリング土産を持っていく叔母が、食事制限がかかったとかで、まんじゅうクッキーの類はだめになったのだ。この自然食品風のゼリーならよさそう。

えーっと、そうそう目的地は伊香保だった。ちゃんと温泉街に到着。

* * *

ここは段々の温泉町として有名らしい。なるほど石段がずっと上まで続いている。道路に面した入口部分は、相当な幅だが、上に行くに従って徐々に狭くなっていくようだ。観光バスなどは、一番下の道路に一時停止して、ガイドさんの説明があった後すぐ発車という感じで、効率よく段々のイメージを植えつけている。

石段をゆっくり登っていくと、スケール感が何度か切り替わり、その度に祝祭空間の密度が増していく。縁日の日、お社へ至る参道の並びのようだ。段々の中央には温泉が急流となって流れ下っている。大部分は暗渠だが、ところどころガラス窓がしつらえてあって、熱湯の激流を覗くことができる。石段途中の石碑を見ると、日本で最初に都市計画の手法を取り入れた段々だとか。なるほど明らかに専門家の手になるデザインが施されていて、両側の店と石段とが接する表出ゾーンをうまくつくっている。
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いったん一番上の神社まで行ってお参りしたあと、段々の途中にある市営の日帰り湯に入る。普通によい湯。掛け流しの温泉は、都市部のスーパー銭湯のようなカルキ臭がないのがよい。当然のことなのだが、便利さや清潔安全の代償に失って、そのことに気付かないものは多い。代用品に慣らされているうちに、それで満足してしまうのだ。といって都市生活を捨てられるわけでもないのだが。

ここの段々道には、射的のような娯楽の店が比較的多い気がする。そして、それなりに客が入っている。湘南江の島も、これより狭い参道沿いに射的屋がいくつかあるけれど、道を埋め尽くす人波の割には、店で遊ぶ人を見掛けることが少ない。祝祭空間としての質が少し異なるのかもしれない。都市との距離の違い、温泉という寛ぎ要素の有無、消費空間と治癒空間との違い、いろいろ考えはよぎる。

タコ焼きと串こんにゃくを食う。久しぶりにまともなタコで嬉しくなる。粉を十分使って中までもっちり、よく火が通っている。都市部の某チェーン店のように、中がほとんど水で、外側だけ焼き固めたような胡麻化しがない。これも本物というも愚かな当たり前のタコ焼きなのだが、都市部ではチェーンのドミナント商法にほとんど駆逐されてしまった。残念この上ない。

* * *

段々を下まで戻ってきて少し行くと、徳富蘆花記念文学館がある。「不如帰」で有名な昔の作家だということは学校の教科書で読んだけど、それ以上の知識はない。記念館でいろいろ勉強する。少しユートピア思想なのだろうか。トルストイに会った後の「美的百姓」生活というものがそんな感じ。その彼が伊香保を好んで度々訪れ、最期もここで迎えた所縁で記念館があるらしい。館に隣接して、彼が息を引き取った旅館の部屋を移築した記念館がある。
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ほかに竹久夢二記念館もあるが、蘆花で少しお腹いっぱい気分なので今日はパス。夢二美術館の類はあちこちにあるような印象だが、ここのは比較的有名なのだろうか。

文学館で小一時間過ごす間に、外は強いにわか雨。新調したレインウエアがさっそく役立つ。有名ブランドものが4~5万円する中で、上下で1万円ぽっきりという、アウトドア用品小売りチェーンのプライベートブランドだが、汚れたり破けたりするものだから安いのがよい。

* * *

ここの温泉宿は段々の両側に集まっているわけではなく、周辺に分散している。そのうちのいくつかは日帰り湯も楽しめる。一番上の方にある露天風呂へ行ってみる。奥まった第二源泉のすぐ横に簡素なつくりの露天。
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脱衣所から覗いてみると、先客は3人のグループだけで、空いている。雨のお蔭で敬遠されたのだろうか。いろいろ話しているうちに同郷人と判明。おまけにバイクでツーリング中という点も一緒。私とは逆方向に、渋、草津、伊香保と廻ってきた由。ひととき話に花が咲く。

* * *

すっかり温まって、雨もあがった。観光案内所で聞いた、榛名山の方へ行ったところにある榛名湖オートキャンプ場へ向かう。車の入場ゲートまで備えた、管理のしっかりしていそうな小ざっぱりした複合キャンプ場。テントサイトは区画なしのフリーだが、低木が適度に植えられていて、視線をさりげなく遮ってくれ、居心地がよい。さっそく木陰に設営。ここには、トレーラーハウスも1台あり貸し出しているようだ。ちょっと他では見掛けない。

それにしても小学生くらいの子ども連れの家族が多いこと。北海道などとは、利用者像がはっきり違う。
川などの水辺がない代わりに樹木がたいへん多く、効果的に配置している。木の股を使ったブランコなどがあり、対象客層が窺える。青い小さなテントは、子ども用・・ではありません。たぶんペット用。ペットを連れた一人ツーリングというのも、なんだか不思議だ。
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長距離移動も含めた1日目としては、こんなところ。

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