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2012.06.24

「ワン・デイ」

アン・ハサウエイ主演の甘酸っぱい恋物語だろうかなと思って見に行ったら、はっとさせる結末と、幸福についての深い洞察が垣間見られて、ついでに少し泣ける、なかなかよい映画。同名の原作小説はベストセラーというのも頷ける。ネタバレは無しにしたい。

アン・ハサウエイは、冴えない女の子が何かの切っ掛けで美しく輝き出すという変身がとてもうまい。ひょっとすると、素ではもっさりした人なのかもしれないと思うくらい。この映画では、どんなとき、どんな経緯を経て彼女が輝くかをはっきり表現することが必須なだけに、役柄としてはぴったり。

一方、同じくらいに、いやそれ以上に、相手役のジム・ハージェスの変化も重要。普通の恋物語では、女性の方に光が当てられて、男は画一的で浅い描かれ方をすることが多いようだけれど、この作品では、男の方にも重きを置いている。彼女の家族の話はほとんど出てこないのに対して、彼の家族についてはしっかり描き込まれていることから、男の描き方に取り組む真剣さを窺わせる。

それ故この映画は、単なる色恋のお話ではなく、人生と幸福について考えさせる深みを持つことができた。主人公(男)の冴えない恋敵が、エピローグの中で云う台詞が名言。涙が止まりません。是非映画館で確かめたい。

背景に流れる音楽が控えめなのも好感が持てる。単なるロマンス一辺倒な作品ではない。むしろ優れた台詞で感情を紡ぎだしている。これは原作からそのまま持ってきたのだろうか。

女性だけでなく男性が観ても得るところ大な映画。一人でもOK。カップルで観に行けば尚良。

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