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2012.03.21

「メランコリア」

東京での上映は当初数館あったようなのだけど、あっという間に新宿武蔵野館1館だけになってしまった。それも今週でおわり。やっぱり人気なかったのかと思いきや、武蔵野館の100席ほどのスクリーンは超満員で立ち見もでた。私の隣の席の男性は風邪の熱をおして見に来ていたようで終始荒い息。迷惑だぞ(笑)。カルト受けするのだろうかこの映画は。以下ネタバレ。

世界が終わる、などと宣伝では煽っているが、それを見せるのがこの映画の意図ではなさそう。終末は背景に過ぎない。

コペルニクス的転回というか、ユークリッド幾何学から非ユークリッド幾何学への遷移というか、背景が変われば、普通が異常に、異常が普通に見えるということを表した、と見ることもできる。冒頭、結構長いシュールなスローモーション映像が続くのだが、その異常な映像の意味は終盤でわかる。転換点は、ある数字の奇跡。というか予言の証明。そういう些細だが決定的なことで、人は天地の逆転を納得したりする。当初、救い難い異常者に見えた女が、最後はまともに見えてくるように、仕組まれている。正常に見えた人々のあっけない脆さも表されている。

見ていて愉快な映画とは言えないので、お薦めはできない。何か日常の事件にかこつけて、正常と異常の入れ替わりを表現するという普通の方法をとらずに、動かし難い破滅そのものを終局に置くことで、テーマをより純粋に作品にしたといえるだろうか。

キルスティン・ダンストを、ゴージャスとか美人と呼ぶのには、私は少し抵抗があるのだけど、ファンならば、いいものが見れます、とだけは言っておきたい。(笑)

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