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2011.12.13

「フェイク・クライム」

日本語公式サイトを見ると、ヴェラ・ファーミガとキアヌ・リーブスの名前の位置が逆になっている。興行側の熱意はそれくらいか。無学の悲しさで、チェーホフという作家を全く知らないが、それでも映画を見るには支障はない。とはいえ、英米の演劇界でのチェーホフや「桜の園」の位置づけを知っていれば、もっと楽しめるのかもしれない。

クライムという言葉がタイトルに含まれているが、暴力とは無縁で、むしろ元金融詐欺師のひとたらし術とか主人公男女の恋の駆け引き、銀行強盗一味のトンネル掘りの真剣な滑稽味、などを、「桜の園」の台本に重ね合わせて見るというアイデアを楽しむ映画。だと思う。そして最後は「桜の園」のエンディングを裏切る展開。

ストーリーはそんなところだが、むしろこの作品は、役者が光っている。元詐欺師役のジェームズ・カーンを見ているだけで退屈しない。役者で場がもつ、というのは、すごいことだと思うのだが、普段は気付きもしないそのことが、この作品でははっきり見える。ヴェラ・ファーミガも負けず劣らず。キアヌ・リーブスも引き立て役として(主役なのに!)いい味を出したと思う。少しおっとりぼんやりしたイケメン、というのが、もしかすると向いているのかもしれない。

そんなにひどい作品というわけでもない。ただ、チェーホフうんぬんでは、日本で一般受けは狙えないのは興行側もわかっているだろう。でも私は、役者たちのおかげで、結構満足しました。

[追記] チェーホフってそういう人だったのか。

国民不在のTPP知財協議に待った──thinkTPPIPら有志が政府に緊急声明を提出

 日本の演劇界は、チェーホフの作品をほぼ無償かつ自由に改変するかたちで上演してきたが、これはチェーホフが40代で亡くなった影響でもある。これがどれほど演劇文化の発展に寄与したか。

 TPPで保護期間が70年になってしまうと、発展途上国もこれに準じることになるだろう。私たちが受けた恩恵を、これら途上国から取り上げてしまっていいのか。

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Comments

私もそう思いました。
クスリと笑える映画だなと感じたし、キアヌのボーとした表情も良かったです。 私が米国俳優のオーバーな表情にうんざりしてるからでしょう。

Posted by: マヤコ | 2012.01.01 at 05:53 PM

オーバーな表情の役柄は確かに多いですね。普通の米国人はどうなんでしょうね・・・

Posted by: hski | 2012.01.03 at 06:10 AM

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