「大震災の後で人生について語るということ」
ブログの方で紹介のあった本を読んでみた。タイトルから想像していたのとは少し違って、これまでの著者の主張の集大成のような印象だった。そのことは締めくくりの短い文章の中で著者自身も言っている。
しかし同時に、この本が単なる現状分析や将来予測に終わらないものであることは、同じく「おわりに」の中で述べられている。
私はこれまで、「社会を変える」ことについては意識的に言及を避けてきました。天下国家を語るひとは世の中に溢れていて、それは私の役割ではないと考えていたからです。今回、自分なりの見解を述べたのは、これが日本にとって最後の機会だからです。最後の機会。そのとおりだろうと思う。やるべきことはほぼ見えていそうなものなのに、ただ実行だけができない。それを思うと、まことに暗い気持ちにならざるを得ない。
大震災と原発事故の悲惨な現実を目の前にしても、為政者も国民も変わる勇気を持てないとしたら、あとは伽藍の重みで自壊していくだけです。専門家の間では、今後の日本経済について様々議論があるところなのだろうけれど、経済素人の私には、この本の内容はすんなり納得できた。本書を前編とする著者の構想の、その後半もぜひ読んでみたい。
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